「日本語教育能力検定試験が役に立たないってきくけど、本当なの?」
「420時間の養成講座で日本語教師を目指すべき?どっちがいいの?!」
今回はこのような疑問・お悩みをもつ方に向けて「検定試験に合格しても役に立たないのか?」そして「役に立たないといわれる理由」について、現役日本語教師が解説していきたいと思います!
わたし自身は日本語教師養成講座の修了と同時に検定試験にも合格し、現在は日本語教師として働いています。
結論からいうと、”検定試験に合格しても全く役に立たない”というわけではありません◎
しかし養成講座を修了して日本語教師になることと比較した場合に、検定試験で日本語教師になる方法にはメリット・デメリットはあります。
”検定試験のデメリット”と、逆に”こんな人には検定試験がおすすめ◎”という内容もあわせてお話ししていきたいと思います。
検定試験を受けようか悩んでいる方は、ぜひ最後まで目を通していただければと思います!
目次
日本語教師になるには?
もうすでに知っている、という方も多いかもしれませんが、
日本語教師になる方法について、まずは確認しておきましょう!
一般的に日本語教師として働きたいという場合には、以下3つの条件のうちいずれか一つを満たしている必要があります。
以下いずれかのうち、一つの要件を満たしている必要がある
上記3つの方法がありますが、日本語教師養成講座に通うか、あるいは検定試験に合格する方法で日本語教師を目指す方は多いですね。
そこで、養成講座に通うべきか?検定試験を受けるべきか?悩む方は多いかと思います。
今回は、”日本語教育能力検定試験に合格する方法”について、焦点を当てて解説していきたいと思います!
日本語教育能力検定試験が役に立たないってほんと?!
検定試験が役に立たないと言われる理由
”検定試験に合格しても、その先役に立たない”
この記事を読んでいる方の中で、「こんな話を聞いたことがある!」という人も多いかもしれません。
どうしてこのように言われるのか?
もっとも大きな理由はこれです。
「検定試験に合格しても、知識を身につけるだけで実践的なことが学べないから」
養成講座の受講は時間的にも経済的にも負担が大きいのがデメリットではありますが日本語教育の知識だけではなく、実際に教案作成をしたり教育実習を行ったり、教師としてとても重要な実践的なスキルを学ぶことができます◎
反対に検定試験は独学でも挑戦でき、時間的経済的な制約・負担が少ないのが良いところですが、知識を問う試験問題に合格すればいいので実践的なことは学ぶことができません。
ここが養成講座と検定試験の決定的な違いで検定試験のデメリットと言われるところですね。
検定試験のデメリット
では検定試験に合格し実践的なことが学べていない状態で日本語教師を目指すとなると、具体的にどんなことに困るのでしょうか?
実践的なスキルを学んでいないと、こんなデメリットが・・・
さまざまなデメリットがありますが結論として”「実践的なスキルをきちんと学びたい」と考える人には検定試験はおすすめできない”ということですね。
もちろん検定試験に合格して教師になる場合でも事前にボランティアやインターンシップで経験を積んで事前準備することは可能です◎
養成講座を修了して教育実習を受けたからといって、実際にお給料をもらって教える本番の授業で、最初から上手くいくということでもありません。
その中で「事前にどうしても教案作成や教壇に立つ訓練を受けたい!」という方には養成講座がおすすめです。
「やっぱり私には養成講座が合っているかな」と思った方は、こちらから自宅近くにある養成講座の資料をまとめてダウンロードできるサービスがあります。
「いろいろな講座を自分で調べて比較するのが面倒」という方はぜひこちらを利用してみてくださいね◎
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こんな人は日本語教育能力検定試験がおすすめ!
ここまでで実践的なスキルを学んでおきたい人には、検定試験がおすすめ!とお話ししましたが逆に養成講座よりも検定試験がおすすめなのは、どんな人なのでしょうか?
大きく分けて、この3つのいずれかに当てはまる人は検定試験がおすすめです◎
① 四大卒ではない人
四年制大学を卒業していない人は、まずは検定試験合格を目指すべきです。
理由は冒頭でもお話ししたとおり、日本語教師になる方法として養成講座を修了する方法は”学士の取得=大学卒業”も求められるからです。
なので大学を卒業していない人はこれから大学へ進学する予定がないかぎりは「日本語教育能力検定試験」に合格する方法で日本語教師になる道一本、ということになりますね◎
以下いずれかのうち、一つの要件を満たしている必要がある
「大卒ではないけれど、教育実習を受けたい。実践的なスキルも学びたい。」という方は、420時間養成講座も同時に通うか、スクールによっては”実習のみ”のコースを開講しているところもあるので、そういった講座を受ける方法のもありですね!
② 養成講座に通う時間・お金の余裕がない人
養成講座に通う時間がない、お金の余裕がないという人も検定試験がおすすめです。
平日の夜や土日に開講している養成講座も多いのですが「残業が多い、休日もどうしても時間がとれない」という社会人には、厳しいかもしれません。
さらに養成講座は受講費用が50万円ほどかかってしまいます。
「どうしても金銭的に余裕がない、だけど日本語教師になりたい」という場合には、検定試験がおすすめですね◎
独学の場合は書籍代と受験料しかかかりませんし、検定試験対策講座に通う場合でも5~15万円ほどで済みます。
③ 養成講座+αとして検定試験合格を目指す人
最後に「もう養成講座は修了している」「養成講座受講と同時に検定試験を目指す」という人には検定試験をぜひ受験してください◎
養成講座修了者にはもらえない、検定試験合格者だけがもらえる「資格手当」を設置している日本語学校もあります。
養成講座にプラスして、”まだ余裕がある”という人は検定試験の合格も目指すことで、さらに日本語教師としてプラスの評価に繋がったりなど良いこともたくさんあります!
日本語教育能力検定試験は独学/検定対策講座を受講すべき?
検定試験を受験する場合、検定試験対策講座を受講すべきか?独学で目指すべきか?迷う方も多いと思います。
「5~15万円の受講費用を払わないで独学で合格できたら最高だけど、年1回の試験には一発合格したいな・・・」
こんな風に考える方に向けて、どんな人が試験対策講座/独学に向いているのかについてお話ししますね!
検定試験の難易度
前提として、この検定試験の難易度について確認しておきます。
日本語教育能力検定試験の合格率は、約25~30%と言われています。
「4人に1人は合格する」というイメージですね。
これを難しいと捉えるのか、意外と簡単だと捉えるのかは人によって異なるとは思いますが超難関いわれるほど難しい試験ではありませんね。
だからこそ、”独学でも十分合格は可能”といわれています◎
こんな人は独学がおすすめ!
試験対策として、独学をおすすめするのはこんな人です↓
この試験に独学で臨む場合、必要な準備期間はだいたい6ヶ月ほどと言われています。
もちろん確保できる勉強時間や個人差によって、それより短い/長い時間で合格した方もいます。
そして、この試験の最大の特徴として”試験範囲が非常に広い”ということがあります。
その代わり、発展的な問題やひねった問題は基本的にはないので、浅く広く勉強できるかがポイントです◎
こんな人は検定試験対策講座がおすすめ!
反対にこんな人には検定試験対策講座がおすすめです↓
上記にあるとおり、独学に苦手意識を感じる方は講座の受講がおすすめです。
対策講座を受講すると、プロが学習計画の沿って効率的な勉強ができるように導いてくれるので、安心感を得たり効率的に受験対策ができたりするのがメリットですね!
【日本語教育能力検定試験が役立たないってほんと?】まとめ
- 検定試験は役に立たないわけではないが、実践的なスキルが学べない
- 教案作成や教育実習がしたい人は養成講座がおすすめ!
- 「大卒」でない人、時間的・経済的余裕がない人は検定試験がおすすめ!
- 養成講座+αとして検定試験合格を目指すのもアリ◎
- 検定試験の合格率は25~30%といわれている
伊藤えり子
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