「日本語教師になるための検定試験って難しいの?」
「難易度や合格率はどれくらい?」
このような疑問を持つ方はいませんか?
日本語教師になるための方法の一つとして、「日本語教育能力検定試験の合格」があります。
今回は、日本語教育能力検定試験を検討中の方に向けて、検定試験の概要、難易度や合格率について解説します!
時間がある方・経済的に余裕がある方は、検定試験に加えて、日本語教師養成講座を受講することをオススメします。
日本語教師養成講座は、最短で3ヶ月〜長くても1年ほどで修了することができ、教案の作成方法や実習など、より実践的なスキルを身につけることができます。
もし資料を見ながら検討したいという方は、日本語教師アカデミーで、さまざまな講座のパンフレットを一括請求してみてくださいね!
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目次
【日本語教育能力検定試験とは?】試験概要
日本語教育能力検定試験は、公益財団法人日本国際教育支援協会が主催しています。
一言でいうと、「日本語救育の携わる人の基礎知識が身に付いているかを検定する試験」です。
この試験に合格をすると、以下の日本語教師になるために求めれる条件を満たすことができます。
《日本語教師になる際には、以下条件のいずれか一つを満たしていることが必要》
①大学で日本語教育の主専攻または副専攻として学び、修了
②学士の学位を有し、かつ日本語教師養成講座420時間コースを修了
③日本語教育能力検定試験に合格
日程・開催場所・受験料
〈令和3年度(2021年)実施の試験概要〉
日本語教育能力検定試験は年に一度しか開催されないので、受験チャンスが少ない試験であるといえます。
問題構成
問題構成は、以下の通りとなっています。
大きく3つのパートに分かれており、合計4時間に及ぶ試験です。
- 試験Ⅰ 90分 (100点)
原則として、出題範囲の区分ごとの設問により、日本語教育の実践につながる基礎的な知識を測定する。- 試験Ⅱ 30分 (40点)
試験Ⅰで求められる「基礎的な知識」および試験Ⅲで求められる「基礎的な問題解決能力」について、音声を媒体とした出題形式で測定する。- 試験Ⅲ 120分 (100点)
原則として出題範囲の区分横断的な設問により、熟練した日本語教員の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定する。※JEES日本国際教育支援協会HPより参照
出題内容は、文化・社会・歴史・言語など日本語教育に関わる幅広い分野が出題範囲となっています。
聴解問題と小論文の問題が含まれているのが特徴です。
出題形式は、小論文1問意外は全てマーク形式となっています。
【日本語教育能力検定試験の難易度①】合格率は?
受験者の特徴
この検定試験は、主に以下のような人たちが受験をします。
受験者の特徴としては、一般的なほかの資格試験と比べて比較的年齢層が高めかもしれません。
なぜかというと、子育てを終えた主婦や、定年後に第2の人生として日本語教師になる人が非常に多いからです。
受験者数の動向
受験者数はというと、年々増えています。
それは、国内の人口減少問題が原因で、外国人労働者を積極的に受け入れているため、日本語教師のニーズに高まっているのが一つの理由です。
また、そう遠くないうちに日本語教師を国家資格化しようという動きも出ています。
資格取得のハードルも高くなることが予想されているため、今のうちに資格取得を
目指そうという人も多いのかもしれません。
↓国家資格化に関しての記事はこちら
合格率
そして、この試験の気になる合格率は約25~28%となっています。
(応募者数ではなく全科目回答者の中でどれくらい合格者がいるかを割り出した結果)
だいたい4人に1人は合格する、というイメージですね。
【日本語教育能力検定試験の難易度②】合格に必要な勉強時間
検定に合格するためには、どれくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?
一般的には6ヶ月以上の期間が必要と言われていますが、これは人によって違ってきます。
先ほど、どのような受験者がいるかを述べましたが、受験者の中には既に日本語教育に携わっている人もいます。
そのような人たちには、既にある一定の知識は備わっていますので、全く日本語教育について初心者の人と比較すると必要な勉強量は少なくなります。
「全く日本語教育について初めて勉強する」という人は、半年以上の学習期間があると十分な準備時間が取れる、というイメージで勉強に臨みましょう!
【日本語教育能力検定試験の難易度③】独学で合格はできる?
「受験することは決めたけど、独学で勉強できるの?」
「スクールに通った方が良いの?」
気になる勉強方法ですが、大きく分けて3つあります。
それぞれメリット・デメリットがあるので、併せてご説明します。
① 独学で合格を目指す
「一人で根気よく学習を進めるのが得意、できる限りお金をかけたくない」という方には、独学で合格を目指すこともできます!
日本語教育能力検定試験は、計画的にきちんと学習を重ねていけば、独学で合格ができる試験といえます。
また、独学で検定試験合格をするのが、もっとも費用をかけずに日本語教師になれる方法です。
一人で学習をすることに自信がある人は、自分で学習計画を立て、参考書を購入して独学で合格を目指してみましょう!
具体的な勉強法などは、以下にてご説明しています↓
② スクールの検定試験対策講座を受講する
「一人で勉強するのが苦手な人、金銭的に余裕のある人」は、スクールの講座に通うという選択肢がおすすめです。
日本語教師養成講座を開講している民間スクールの中には、検定試験対策用の講座を開講しているところがあります。
「独学で勉強するのが苦手だな」という人は対策講座の受講を検討してみましょう!
受講すれば、自分で一から学習計画を立てて、きっちりと勉強時間を確保して‥という必要はありません。
専門機関での講座を受けることで、授業毎に着実に学習を進めることができます。
一方で、完全独学と比べると、スクールの費用がかかってしまう(5~15万円ほど)のがデメリットになります。
「講座受講を考えているが近くにスクールがない」という方も、通信講座を設けているスクールを探すことができれば、自宅から好きな時間に受講することもできます!
③ 独学で勉強しつつ、検定試験対策講座も受講する
「独学だけでは不安。確実に合格へ近づきたい!」という方は、独学での学習に加えて検定試験対策講座も合わせて受講する、という選択肢があります。
専門機関での講座を受講することで、より質の高い学習ができると同時に、不安解消にも繋がり、自信を持って試験に臨むことができます。
独学と対策講座受講を組み合わせた学習方法の例は、以下の通りです。
自分の学習進捗度や不安要素、苦手分野に合わせて検定対策講座を活用してみてください!
【日本語教育能力検定試験の難易度④】多くの受験者が苦戦するポイント
この試験の勉強をするにあたって、一番大変なことは「試験範囲が広い」ことです!
日本語の言語についてだけではなく、世界の日本語教育事情・異文化コミュニケーション学・歴史・第二言語習得‥など、非常に広い分野から出題されます。
そのため、受験すると決めたら「できるだけ早く学習を始めること」「できるだけ基礎知識を身につけるための学習時間を確保すること」がとても大切です!
そして、試験の1〜2ヶ月前には練習問題や模擬試験に時間を費やせるように、それまでに基礎部分を固めておけるようにしましょう。
範囲は広いものの、発展的な内容は出題されないので、基本の知識さえ押さえておけば回答をするのに苦労することはありません。
【日本語教育能力検定試験の難易度⑤】合格率を上げるには?
「独学で合格も可能」とお話しましたが、「どうしても一発合格したい!」「できる限り合格率を上げたい」と考えているなら、やはり検定対策講座を受講することをおすすめします。
この試験の難題は、「年に1度しかチャンスがないこと」「出題範囲がかなり広いこと」です。
「今年の検定試験で絶対に合格したい」という場合は、独学でも勉強を進めつつ、並行して検定対策講座への通いプロに教えてもらう、というのが最善の方法ではないでしょうか。
もちろん、「自分でも勉強しつつお金を払って講座に通えば100%合格できる」という訳ではありません。
ですが、あとで後悔しないためにも、合格するためにできる限り最善を尽くすということはとても大切です。
「独学のみで受験準備をしよう」という方も、検定対策講座ではどんな内容をどれくらいのペースで勉強できるのかをHPなどで見てみるのもおすすめします!
その上で、それでも「独学でできそうだな」と思ったら、受講をせずに独学で臨むのも選択肢の一つです。
【日本語教育能力検定試験を合格することのメリット】
最後に、この検定試験に合格することのメリットを3つ挙げました。
① 日本語教師の有資格者になれる
この試験に合格をすれば、「日本語教師としての資格を有している」ことになります。
これは、この試験を合格することの最大のメリットといえます。
他にも420時間の講座を修了したり、大学で日本語専攻を学ぶなどの選択肢がありますが、この方法が最も経済的な負担の少ない方法です。
一方で、他2つの方法と違い、検定試験を合格する方法だと「教育実習」が受けられないので教授経験ゼロの状態からいきなり日本語教師を目指すことになります。
この注意点も事前に把握しておいた上で、自分にとって最適な資格取得方法を選んでみてください!
② 資格手当がもらえる
これは、実際に日本語教師として働くようになると受けられるメリットです。
最も一般的な就職先である日本語学校では、この日本語教育能力検定試験合格者には通常のお給料にプラスして「資格手当」がもらえることがあります。
日本語教師の資格取得を目指している人だけではなく、「検定を受けたことがないが、既に日本語教師として働いている人」にとっても受験するメリットは十分にあります。
③ 日本語教育の基礎知識が身についていることの証明になる
日本語教師として就職する際だけではなく、日本語教育機関に仕事あるいはボランティアとして携わる際にもメリットとなります。
例えば、日本語学校の事務職として働きたい場合や日本語教育関連のボランティアに応募する際などです。
検定合格者として、「日本語教育に携わる者としての必要な基本知識がありますよ」というアピールができます。
日本語教師にならなくても、日本語教育関係に興味があるという方でも、受験することのメリットはあります!
決して簡単に合格できる試験ではありませんが、合格することのメリットはたくさんありますので、ぜひ受験を検討してみてくださいね。
【日本語教育能力検定試験の難易度】まとめ
- 日本語教育能力検定試験は、「日本語教育関連の基礎知識があるかを検定」
- 必要な学習期間は平均6ヶ月以上
- 独学でも合格はできる
- 試験範囲の広さがこの試験の難点
- どうしても一発合格したいなら、独学&検定対策講座
- 合格するとメリットはたくさん!
「早く、確実に日本語教師として働き始めたい!」と考えている方には日本語教師の資格の1つである日本語教師養成講座の受講も併せて受けることをお勧めします。
というのも日本語教育能力検定試験は年に1回しか試験ですし、合格率も30%前後と言われています。
日本語教師養成講座はしっかりと受けることができれば最短で3ヶ月〜長くても1年ほどで修了することができます。
もし資料を見ながら検討したいという方は日本語教師アカデミーで一括請求するのが良いでしょう。
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伊藤えり子
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