介護の知識や経験があり、日本語を教えることに興味があるor日本語教師になりたいという方!
国内では、「介護の日本語」を教えることができる日本語教師の需要が年々高まっています。
なのですでに専門職である介護の経験や知識がある方は、実践で使える介護の日本語を教えることができるため、非常に重宝される傾向にあります。
そこで本記事では、以下のような疑問にお答えしつつ「介護×日本語教師」ついて解説します。
・介護に携わる外国人の現状を知りたい!
・実際にどのような仕事があるの?
・日本語教師になるために必要なことは?
目次
介護の日本語を教える日本語教師の需要は?
現在、日本国内では、少子高齢化の影響で人手不足が社会問題となっており、今後はそれがさらに深刻化することが予想されます。
高齢者数が年々増加する中で、「介護職」は特に人材不足とされている分野です。
人材不足を補おうと、日本政府は現在、さまざまな政策を打ち出して介護に従事する外国人の受入れを積極的に行なっています。
そのため、実際に介護関係に就いている外国人、介護福祉士の資格取得を目指す外国人など、介護に携わる外国人は非常に多いです。
介護職に関わらず、全体的な人材不足を補おうと外国人の受入れ政策を行なっているため、現在「日本語教師」そのものの需要は非常に高くなってきているといえます。
その中でも、「介護の日本語」を教えることができる日本語教師は、特に必要とされている人材の1つです。
「介護に携わっている・携わっていたが、外国人に日本語を教えることにも興味がある」という方、ぜひ日本語教師の仕事を選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。
「介護の日本語」とは?>>介護の日本語テキスト(日本語版)
日本で介護に携わる外国人と政策にについて
日本で介護に携わる外国人は、政府が行う外国人受入れの政策を利用し訪日しています。
現在、介護に従事する外国人の受入れ政策については、主に以下の3つになります。
① EPA(経済連携協定)(インドネシア・フィリピン・ベトナム間)
・経済連携の強化を趣旨にした制度で、労働不足への対応を目的としたものではない
・外国人は介護福祉士候補者として入国したのち、「介護施設や病院で就労・研修」あるいは「介護福祉士養成施設で就学」し、最終的には「介護福祉士資格取得」を目指す
・国家資格取得後は、介護福祉士として在留期間更新の回数制限なしに日本で働くことが可能となる。家族(配偶者・子)の帯同も可能
② 在留資格「介護」
・2017年9月より開設された在留資格で、「専門的・技術的分野の外国人受入れ」を趣旨としている
・外国人留学生として入国し、介護福祉士養成施設で2年以上就学をしたのち、「介護福祉士資格取得」を目指す
・国家資格取得後は、EPA制度と同様に、介護福祉士として在留期間更新の回数制限なしに日本で働くことが可能となる。家族(配偶者・子)の帯同も可能
③ 介護職種の技能実習
・2017年11月より開設された技能実習制度で、「本国への技能移転」を目的としている
・日本へ「技能実習生」として入国後、介護施設等の実習実施者の下で最大5年間の実習を行う。その後、実習の各段階で技能評価試験を受験
・実習期間終了後は、帰国をし本国で技能を活用する
参照>> 介護分野における外国人人材に関する 諸制度や動向について ~技能実習制度など~
日本語教師として介護の日本語を教えられる場所は?
このような受入れ制度を利用し介護の現場で働く外国人に対して、日本語を教える日本語教師の仕事があります。
具体的には、どのような仕事があるのでしょうか?
- 訪日前の海外現地での日本語研修 ※
- 訪日後、日本での日本語研修
- 介護福祉士候補者の就労前の「介護導入研修」
- 介護福祉士養成施設や介護施設や病院での就労・研修時の日本語指導
- オンライン授業を通した介護の日本語や試験対策の個別指導
- 介護福祉士を目指し専門学校や大学で学んでいる留学生に対しての指導
※国際交流基金は、訪日前日本語研修のための日本語教師募集を行なっています↓
公式HP:国際交流基金 – EPA(経済連携協定)日本語予備教育事業
「介護の日本語を教える」といっても、教える場は実にさまざまあります。
仕事を探す際に、「介護関係の日本語教師募集に特化した求人サイトがなく、求人を探すのが大変」という方は「日本語教師キャリア」へ登録することもおすすめします!
日本語教師キャリアは、自分の希望に沿った求人情報の配信から、面談や給与の調整までを行う「日本語教師に特化した転職サービス」です。
日本語教師として介護の日本語を教えるために必要なこと
介護の知識や経験を活かして、日本語教師として働きたい!と考えた場合、日本語教師としてどのような資格や知識が必要となるのでしょうか。
日本語教師として働く際には、学校職員のように必ず必要な国家資格のようなものはありませんが、以下3つの条件のいずれかを求められる場合が多くあります。
もちろん、働く機関によっては条件を特に指定していない場合もあります。
① 420時間日本語教師養成講座を修了
日本語教師養成講座を開講している民間のスクールに通う。
受講期間は6~12ヶ月、受講費用は50~80万円ほど。
② 日本語教育能力検定試験合格
公益財団法人 日本国際教育支援協会が毎年10月に実施。
受験資格に制限はなく誰でも受けることができる。
③ 大学・大学院で日本語専攻し卒業する
すでに社会人として働かれている方は、①、②を目指す場合が非常に多いです。
①日本語教師養成講座は、時間と費用がかかりますが、日本語教師としての知識から教壇実習まで、教師として必要なスキルを一通り学ぶことができます。
②日本語教育能力検定試験は、検定対策コースを民間のスクールで受講するか、あるいは独学で合格を目指すことも可能です。
筆記試験のみのため、教壇実習など実践的な訓練を受けることはできませんが、合格をすると日本語教師に必要とされる知識が身についていることの証明となります。
日本語教師の資格を持っていない、日本語教師に関しては未経験、という方はぜひ日本語教師養成講座の受講や日本語教育能力検定試験を目指してみてください!
日本語教師として「介護の日本語」を教えるスキルをつけるために
すでに「日本語教育能力検定を合格している」「日本語教師養成講座に通ったことがある」という方は、「日本語を教える」中でも「介護に特化した日本語を教える」スキルを身につけると、就職や実際に教える際に役立ちます。
また日本語教師の資格もあって、介護の知識や経験もある方は教え方を学ぶことも大切なことです。
民間のスクールでは、介護に特化した日本語教師養成講座を設けているところもありますので、以下にてご紹介します!
・ヒューマンアカデミーの「介護の教え方日本語講座」
ヒューマンアカデミーでは、日本語教師養成講座以外にも介護専門の日本語講座を開講しています。
介護の基礎知識から専門知識だけでなく、現場を想定した実践理解までを学ぶカリキュラムとなっています。
公式HP:日本語教師養成講座|ヒューマンアカデミー
・資格の大原「介護の日本語」教師養成コース
「介護職を目指す留学生に教えている・日本語教師としてスキルアップしたい」という人に向けて、「介護の日本語」教師養成コースを開講しています。
まずは、看護・介護分野の日本語教育の流れについての理解を深め、その後、教育実践(授業案の作成~留学生や技能実習生などの対象に応じたコースデザイン)について学ぶ、といった内容のカリキュラムになっています。
【介護経験を日本語教師として活かそう!】まとめ
・人材不足により介護に携わる外国人は増加
・「介護の日本語」を教える日本語教師の需要は高く、活躍の場も幅広い
・養成講座や検定合格で日本語教師のスキルを身につける
・+αで「介護に特化した日本語教師コース」も受講
日本語教師キャリア マガジン編集部
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