ベトナム出身の岡山大大学院2年ホアン・ゴック・ビックチャンさん(23)が、母国からの技能実習生らに日本語や日本文化を教えるグループをつくって活動を続けている。言葉の壁などから職場になじめず失踪し、不法滞在で摘発された実習生らの通訳をしたのがきっかけだ。新型コロナウイルス禍で昨年8月からオンラインで週2回講座を開催し、日本人との交流の場にもしている。
日本語教育などを専攻するビックチャンさんは、昨年1月に留学生の先輩や友人ら計4人でグループを結成。日本文化の体験講座を通じて言葉を学んでもらおうと、初回は、日本語とベトナム語のレシピを用意して春巻きを作った。だが、2回目以降は新型コロナの感染拡大を受けて休止を余儀なくされた。
同8月にオンラインで活動を再開。福武教育文化振興財団(岡山市)から教材購入費などの助成を受け、週2回、文法中心の会話練習のほか、日本の高校生らを交えてフリートークも行っている。
留学生も含め毎回10~20人程度が参加。実習生のレー・ホアン・フーさん(25)は「以前は日本語が聞き取れず、仕事の指示が分からないことがあったが、今では自分から質問もできるようなった。日本人と仲良くなれて楽しい」と笑顔を見せる。
県警によると、職場などから失踪したとして届け出があったベトナム人は年間100人前後に上るというが、「企業で労働力として期待される一方で、技能実習生の多くは日本語の勉強や日本人との交流の機会が少ない。何とか手助けしたかった」とビックチャンさんは話す。
参照:山陽新聞
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日本語教師キャリア マガジン編集部
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