外国人児童への日本語指導に携わりたい!求められる役割・気をつけるべきことは?

「小・中学校の外国人児童に日本語を指導してみたい」

「地域のボランティアとして、外国人に日本語を教えてみたい」

今回は、上記のような思いをもっている方にぜひ読んでいただきたい内容です。

こちらの記事では、ボランティアや小・中学校などでの日本語指導について以下の内容を解説したいと思います!

  • どんなところで日本語指導が必要とされている?
  • 日本語指導が必要な外国人児童生徒の現状は?
  • 日本語指導をおこなう教師の役割ってなに?
  • 日本語指導をする際に気をつけることは?
  • 日本語指導方法はどうやって学べるの?

どんなところで日本語指導が必要とされている?

現在、日本では以下のような場で日本語指導が必要とされています。

  • 小学校、中学校、中等教育学校などに通う外国人児童への日本語指導
  • 日本で生活する外国人への日本語指導(仕事で移住してきた家族など)
  • 日本で働いている外国人への日本語指導
  • 日本へ留学にきている留学生への日本語指導

特に、少子高齢化にともない外国人人材の受入れが加速している影響で、日本語教育が必要とされる場は、ますます増えてきているのが現状です。

その中でも、現在国をあげて積極的に取り組みを進めているのが「外国人児童生徒への日本語指導」です。

今回は、日本国内の小学校や中学校に通う”外国人児童生徒への日本語指導”を中心に、お話ししていきたいと思います!

日本語指導が必要な外国人児童生徒の現状とは?

日本語指導が必要な外国人児童はどれくらい?

文部科学省の調査によると、2016年時点で日本語指導が必要な外国人児童生徒数は約3万4千人います。

また、日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒も増加しており、その数は約1万人に達しています。

このような児童が日本語指導を必要とする理由としては、両親の就業や留学、その他の理由により来日、あるいは帰国したことなどがあります。

使用する言語については、ポルトガル語、中国語、フィリピノ語、スペイン語を母語とする児童生徒が約8割を占めています。

日本に住む外国人の国籍・地域の多様化が進んでいることにともない、日本語指導が必要な児童生徒の多言語化も進行しています。

外国人児童が直面している問題

外国人児童が抱えている問題は、日本語力不足だけではなく文化に適応できないことや進路に関することまで、非常に幅広いです。

  • 学校の中でカルチャーショックを受け、環境に馴染めない
  • 学校で教科を学ぶための言語能力(日本語力)を身につける必要がある
  • 不就学や不登校の問題(外国人児童生徒は就学義務がない)
  • 児童の母語や母文化を保持することとのバランス
  • 進学・就職などの進学の問題

外国人児童に対する日本語指導への取り組み

上記に挙げたさまざまな問題に対して、政府は以下のような支援策を実施しています。

  • 外国人児童生徒に対し日本語指導をする教員配置

  (日本語と教科の統合指導、進学指導など)

  • 各自治体が行う外国人児童受入促進・日本語指導への取組を支援

  (地域の日本語教室など)

  • 外国人児童生徒教育にかかわる指導者に対する研修の実施

その中で、「外国人児童を受け入れる学校の課題」としては以下のようなものがあります。

  • 生徒全員に外国人児童生徒を受け入れるための教育指導をする
    (「異文化理解」や「多文化共生」などの教育)
  • 「特別の教育過程」の実施
    (日本語や各教科の指導について児童生徒一人一人に応じた教育過程)
  • 地域との連携
    (地域や外部の公的機関から日本語指導の支援者を迎え入れる、など)

日本語指導をおこなう教師の役割ってなに?

外国人児童が抱えている課題と、受け入れる学校側の課題を踏まえて、外国人児童への日本語指導をする教師もつ役割はどんなものがあるのでしょうか?

大きくわけて、以下4つの役割があります。

1. 外国人児童生徒への教育

・指導計画を作成し、日本語や教科学習の指導を行う

・生活への適応を支援し、生徒の「居場所」をつくる

2. 学校内での連携をはかる

・担任教員へ教育内容や生活の様子などを情報交換する

・他の職員や学校全体へも生徒の様子を伝える

3. 家庭との連携をはかる

・生徒の保護者に対して日本の教育システムや学校生活の様子を共有する

・保護者も学校の教育活動に足を運んでもらう機会を設ける

4. 外部機関・地域との連携をはかる

・地域の日本教室ボランティアや学習支援教室と協力する

・外部機関に外国人児童生徒への教育方法について相談・共有する

このようにみてみると、日本語指導教師は児童生徒へ日本語を教えるだけではなく、学校内や家庭、地域などさまざまな場所との橋渡しとしての役割も求めらることがわかりますね。

日本語指導をする際に気をつけること!基本的な考え方

外国人児童生徒を指導する教員は、一人一人の生徒に応じた指導計画を作成し、それをもって日本語やその他の指導を実施していきます。

その中で、気をつけるべきことはどんなことでしょうか?

指導をする上で注意すべき点を以下にまとめました。

  • 生徒の生活や学習状況、適応状況、学習に対する姿勢などを把握し、個々に適した指導を行う
  • 学校内外の生活場面がすべて学びの場となることを理解する

  (日常では文法が間違っていても意思疎通ができる、内容を的確に伝える力は友人同士の会話で強化することは難しい、など)

  • 学習が定着しない生徒には、学ぶことの意味や楽しさも教える
  • 一定期間経ったら、日本語の習得度を把握し指導計画を修正する

日本語指導に必要な知識やスキルはどうやって学べるの?

ここまで読んできて、「日本語を教えたこともないのにできるのかな?」「教師として必要な知識やスキルを身につけたい…!」と考えている方もいると思います。

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これは、民間のスクールで開講しており、半年〜1年ほどかけて日本語を教えるために必要な”知識”と”実践力”を養成するための講座です。

「留学」ビザをもつ留学生に日本語を教える日本語教師に必要とされるのが、以下3つの条件のいずれかを満たしていることなのですが、そのうちの一つに「420時間日本語教師養成講座」があります◎

  • 大学にて日本語教育専攻または副専攻
  • 日本語教師養成講座(420時間以上)修了+大学卒業
  • 日本語教育能力検定試験合格

この講座では、座学で学ぶ「理論科目」と実践力を養う「実践科目」の大きく2つに分かれています。

理論科目では、日本語の文法構造や音声学から日本の歴史・文化、異文化理解に関わることまで幅広い知識を学びます。

実践科目では、教案の作成方法や指導方法、教育実習を含め、実際に教壇に立つときに必要となる実践的な内容を学びます。

日本語の指導方法を含め、日本語教育に携わるうえで必要なことを、知識だけではなく実践を通して学ぶことができます◎

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2020/11/12

【外国人児童への日本語指導に携わりたい!】まとめ

  • 日本語指導が必要な外国人児童は年々増えている
  • 日本語力不足以外に、文化・社会へ適応できないなどの課題もある
  • 政府も外国人児童への支援政策を積極的にすすめている
  • 日本語教員としての役割は、日本語指導以外に校内・家庭・地域との架け橋になることも大切
  • 指導で気をつけることは、一人一人にあった指導計画を立てて実行すること
  • 教師としての知識やスキルを学ぶには「日本語教師養成講座」がおすすめ
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伊藤えり子

伊藤えり子

関東在住の現役日本語教師。日本語教育能力検定試験、日本語教師養成講座を保持。実際の指導はもちろんのことオンライン事業立ち上げや教材の開発、また一般企業で経験を活かした独自の視点で情報を発信中。日本語情報バンクのライター