日本の代表的な伝統文化一覧|外国人へ説明するために知っておきたい!

日本の伝統文化

「外国人に日本文化を紹介する予定がある」

「日本人として、日本の代表的な伝統文化を知っておきたい」

このような方に向けて、こちらの記事では日本の代表的な伝統文化をまとめて解説します!​​

Aさん
”歌舞伎ってなに?”と急に外国人に聞かれても、うまく説明できない・・・!
外国人から急に質問されたときでも、日本人として堂々と自国の文化をつたえられるようになりたいですよね◎

【日本の伝統文化①】伝統芸能

歌舞伎のイメージ

「伝統芸能」とは、日本に古くからある芸術と技能のことをいい、詩歌・音楽・舞踊・絵画・工芸などがあります。

代表的な伝統芸能はこちらです。

演劇

  • 能楽:「能」と「狂言」からなる古典芸能で、役者が能面をかぶり舞台で囃子(はやし)に合わせて謡曲を歌う。
  • 狂言:中世の庶民の日常生活を滑稽に描いた喜劇で、仮面をつけずにセリフのみで演じる。
  • 歌舞伎:能・人形浄瑠璃とともに日本の三大古典劇とされている。セリフ・音楽・舞踊の三要素が統合されいる演劇。

日本舞踊(=伝統的な日本の踊り)

  • 雅楽:日本古来の音楽と、朝鮮半島や中国からつたわった音楽が融合されてできたもの。
  • 神楽:神道の祭りの際に、神様にささげる歌や踊り。
  • 盆踊り:お盆の時期にご先祖様をもてなし、供養するための踊り。

演芸

  • 落語:江戸時代から現代まで伝承されている話芸の一種。滑稽な話や人情話を一人で演じ、最後には「落ち(オチ)」で結末がつけられることが多い。

音楽

  • 俳句:鎌倉時代にはじまった「五七五の十七音」から成る短い詩で、情景や喜怒哀楽などの感情を「季語」をもちいて描写する。
  • 短歌:「五・七・五・七・七の三十一文字」から成り、感情や考えを描写する点では俳句と似ているが、「季語」を用いるのは必須ではない。
  • 民謡:民衆によって自由に伝承されてきた伝統的な歌唱曲の総称をいう。仕事の愚痴やお酒の席から自然に生まれた曲がほとんど。

工芸

  • 漆器:木や紙などに漆(ウルシの木の幹から採取した樹液)を塗って作る工芸品。日本だけではなく、タイ・ベトナム・中国など東アジアを中心とした国でつくられてきた。
  • 陶芸:土で形を作り、窯の中で焼き上げる「焼物」の技術。日本では縄文土器・弥生土器からその文化がはじまった。
  • 織物:経と横に系を交差させて作る布地で、縄文時代にはすでに始まっていたとされている。「平織」や「綾織」といったさまざまな織り方がある。

芸道

  • 茶道:湯を沸かしお茶をたてて客人に振舞う儀式で、精神的な交流を生み出したり人を敬う作法も含まれる。
  • 華道:樹枝・草花などを切り花器に生けて観賞する芸術で、茶道と同様に礼儀作法が強く重んじられている。
  • 武道:武士として身につけるべき技や精神から生まれた運動文化。柔道・剣道・空手などがある。
  • 書道:漢字の文化をもつ中国から伝来したもので、筆と墨を使って文字の美しさを表す。

【日本の伝統文化②】武道

柔道

柔道や空手などが「武道」の一種となりますが、「武士道との違い」については曖昧な方も多いのではないでしょうか?

「武士道」とは、「封建社会における武士としてもつべき倫理・道徳などの思想」をあらわしています。

例として「嘘をつかない」「礼儀正しく振る舞う」「自慢しない」などといった思想があり、武士道の精神は現代の日本人の在り方にも影響しているのでは?と考えさせられるような内容ですね。

反対に、「武道」は「武士として身につけるべき武技を修錬し、体だけではなく人格を磨いたり道徳心を高めるといった心技体を一体として鍛える運動文化」のことをいいます。

武道

  • 柔道
  • 剣道
  • 弓道
  • 相撲道
  • 空手道
  • 合気道
  • 少林寺拳法

【日本の伝統文化③】和食

和食文化

世界にも高く評価されている「日本の和食文化」

和食文化がどのように成り立ってきたのかや、和食の特徴をまとめました。

和食文化の特徴

  • 米を主食におかずを食べる文化が弥生時代にはじまり、平安時代から日本独自の食文化が生まれはじめたとされている。
  • 平安時代の禅宗の僧は肉が食べられなかったため、大豆を食べたり出汁をとった料理が発展していき、今の和食へとつながっていったとされている。
  • 日本食の特徴は、だしの”うま味”や、塩や醤油をつかった繊細な味付けで「素材の味」を生かした料理が特徴。

【日本の伝統文化④】着物

日本といえば「着物」のイメージを持つ外国人の方も多くいるでしょう。

着物の起源は、弥生時代に袖の小さい「小袖」という衣服が民衆の間でひろまり、平安時代以降に着物文化が発展していきました。

明治時代になって政府による西洋化がすすめられ、着物を日常的に着る習慣は徐々にうすれていきました。

着物の種類

  • 浴衣:夏に着る綿でつくられた和服の一種。
  • 振袖:通常の着物より袖が長く、未婚女性の礼装とされている。
  • 留袖:振袖の袖を短くして留めた袖を持つ着物で、既婚女性の礼装とされている。
  • 袴:古墳時代から存在するが、明治時代以降「女性が着座の際にシワになりにくく動きやすい」といった理由で広まっていった。

【日本の伝統文化⑤】建築

金閣寺

日本の建築は「木造建築」が主流で、柱や梁などで組み立てた構造となっているのが特徴です。

木材が豊富にあることや日本の風土に合っていることなどから、古くから木造建築が取り入れられています。

一方で、欧米などでは柱や梁で組み立てるのではなく、家の形にかたどったパネル面を貼り合わせることで建物を建てる工法が主流となっています。

「神社」と「寺」の違いって?

これは、よく外国人から聞かれる質問なのではないでしょうか?

「神社」は「神道」を信仰する施設で、「寺」は「仏教」を信仰する施設であることが大きな違いです。神道はさまざまな神を信仰する宗教のため、「神社」は「日本各地で信仰するそれぞれの神が住む場所」とされています。一方で、「寺」は「仏教を信仰する僧侶が修行する場所」とされています。

【日本の伝統文化⑥】年中行事

ひな祭り

現代にも残る日本人の習慣のひとつとしてあるのが「年中行事」です。

どのような目的・意味をもつ行事なのか知らないという人は、意外と多いのではないでしょうか。

日本の年中行事

  • 正月:年神様を迎え、新しい年の平和を願う行事。
  • 節分:「季節を分ける」という意味をもち、立春・立夏・立秋・立冬の前日を指す行事であったが、現在は「立春の前日」のみの行事となった。
  • ひな祭り:女の子の成長を祝う日。
  • 端午:男の子の成長を祝う日。
  • 七夕:「織姫と彦星が年に一度、天の川で会える」という伝説が中国から伝わり、その後日本では天の神が降り立つ目印として短冊を飾る習慣ができあがった。
  • お盆:亡くなった人の魂がこの世に戻る期間で、ご先祖様の霊を供養する行事。
  • 月見:秋の名月を観賞する行事。

【日本の伝統文化⑦】日常生活に溶け込む文化

温泉

古くからはじまり、現在もわたしたちの日常生活に溶け込んでいる「日本の伝統文化」もたくさんあります。

日常に溶け込む伝統的な文化

  • 温泉:源泉の数は非常に多い日本では、縄文時代から温泉につかっていたとも言われている。
  • 銭湯:人から入浴料をもらい湯に浸かってもらう、商売としての「銭湯」が発展したのは江戸時代とされている。
  • お辞儀:「相手へ頭を下げて首を見せることで、敵意がないことを表す」中国の礼儀文化がつたわったのが始まり。
  • 屋内で靴を脱ぐ:家の構造や足が蒸れるのを防ぐ、床に直接座るといったさまざまな理由から、靴を脱ぐ習慣ができたとされている。
  • 折り紙:1枚の紙を折り動物や飾り物などをつくる折り紙は、日本の伝統的な遊びとして現代まで伝承されている。

【日本の伝統文化】まとめ

いかがでしたか?

こちらの記事では、日本の伝統文化をまとめてご紹介しました!

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伊藤えり子

運営情報
関東在住の現役日本語教師。日本語教育能力検定試験、日本語教師養成講座を保持。実際の指導はもちろんのことオンライン事業立ち上げや教材の開発、また一般企業で経験を活かした独自の視点で情報を発信中。日本語教師キャリア マガジンのライター
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