文化庁 日本語教師の資格と日本語教育機関の類型化を議論へ 実施は2024年以降に

文化庁は1月25日、第2回日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議をオンラインで開いた。昨年7月の第1回の調査研究協力者会議では国家資格の公認日本語教師の創設を検討する方針が提示されたが、今回は併せて日本語教育機関の「類型化」を議論する方向が示された。来年度の通常国会に法案を提出、公認日本語教師の試験の実施機関の設置など準備期間を経て実施は「2024年以降」とされた。

これまでの議論では、公認日本語教師は名称独占の資格であり、この資格を持たないからといって日本語協議ができないわけではなく、国家資格を付与することによって日本語教師の社会的な地位向上を図り、日本語教育の質も高めるのが目的だとしている。一方、日本語教育機関に類型化については、日本語教育推進法の附則の第2条でその範囲や評価制度について検討するよう求めている。今回、文化庁は国家資格の創設を議論するのにあたり、日本語教育機関の定義などを併せて詰めることで日本語教師の在り方を明確する必要があると判断した。

ただ、法制化を進めた日本語教育推進議員連盟の議論を見る限り、日本語教育機関の類型化については法務省告示の日本語学校の設置形態の在り方などが想定されていた。文化庁は今回、方針を修正して、近年増加している地域の日本語教室なども含めた広い意味での日本語教育機関を議論の対象にする意向のようだ。

文化庁は、調査研究協力者会議の議論を経て「公認日本語教師と日本語教育機関の類型化」に関する法案の概要を5月までにまとめ、来年の通常国会で法案を成立させたいとしている。その後、試験の実施機関の設置などを約2年間の準備期間が必要だという。

参照:にほんごぷらっと

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日本語教師キャリア マガジン編集部

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