国際的な人権常識を逸脱した日本の入国管理政策に、国際社会から厳しい目が向けられている。人口減少が進む中、社会の維持に外国人との共生は避け難く、今後も議論の活性化が必要な課題である。
入管行政で問題視されているのは、難民認定や収容送還制度と外国人労働者の受け入れ態勢について。難民認定については、今年3月に名古屋入管に収容されていたスリランカ人女性が死亡した事件であらためて注目された。「難民鎖国」と呼ばれる低い難民認定率、全ての退去拒否者を無期限に収容する仕組み、難民の認定や収容の可否を出入国在留管理庁が独占して決めている点などが問題とされてきた。
もう一つは、労働法令違反が絶えない外国人技能実習制度。日本で培った技能・技術を持ち帰り、母国の経済発展につなげるという建前と異なり、人手不足を補うためのの調整弁となっている。
技能実習制度について米国務省は「人身売買報告書」で「外国人労働者の搾取のために悪用され続けている」と断じ、2020年には日本の評価ランクを下げた。
自民党も野党も公約では「多文化共生」を掲げているが、自民党は技能実習制度などの活用促進を掲げている。収容送還問題についても、12日の参院本会議で岸田文雄首相は「改善策実施の最中」と改革姿勢を見せなかった。立憲民主党や共産党などは、収容についての司法の関与や難民認定の第三者機関の設立を提案。技能実習制度についても見直しや廃止を主張している。ただ、永住・定住外国人の地方参政権については、考え方が分かれている。
参照:東京新聞
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日本語教師キャリア マガジン編集部
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