海外に行ったり外国人と交流するなかで、日本文化について質問された際に
今回は、日本文化への理解を深めたい方や外国人に日本文化を伝えたいという方にむけて、
日本文化の特徴や伝統文化、外国人がおどろく日本独自のマナーをまとめて紹介します!
この記事を読むことで、日本文化の特色について広く理解することができますので、ぜひ最後までご一読ください◎
目次
【日本文化の特徴】
まずは、世界的にみた場合に「日本文化にはどのような特徴があるのか?」について、3つのポイントにわけて解説します。
自然との共存を重んじる思想
島国である日本は周りを海で囲まれており、山も多いことから自然が豊かな国であることが特徴のひとつ。
また、春・夏・秋・冬の「四季」がある点も、日本ならではの特色といえるでしょう。
そんな自然との深いかかわりをもつ日本では「人間も自然の一部である」という思想をもち、「人間は自然をコントロールすることはできず自然の流れに身をまかせるべきだ」という考え方をもっています。
自然と深いかかわりをもった生活のなかで、月、海、山、川、木などに神が宿るという「神道」も日本固有の民族宗教として存在しています。
また、四季があることで季節の移り変わりの際に年中行事があったり、俳句や短歌に「季語」を取り入れたりなどといった独自の文化も発展しています。
海外の影響を受けて独自に発展
日本は「時代の流れの中で海外の文化を積極的に取り入れ、自国文化と融合させながら発展してきた」という歴史的背景があります。
大昔には中国大陸や朝鮮半島からさまざまな影響を受けて、「漢字」や「仏教」などの新たな文化を取り入れていきました。
また、明治時代以降は政府による「西洋化」がすすめられ、「洋服」や「洋食」、洋式の建築洋式が広まったりなど新たに欧米の文化が流入しました。
外国の文化に影響を受けながらも自国の文化を消失させることなく、うまく融合させることで発展したのが「日本文化」なのです。
西洋文化との違い
ヨーロッパやアメリカなどの「西洋文化」との違いは、どのようなところにあるのでしょうか。
まず「宗教」の点では、西洋はキリスト教が広く浸透していますが、日本では「ひとつ思想を信じる」といった信仰の仕方というよりは、神道や仏教などが建築や習慣に自然に溶け込んでいるため「無宗教である」という意識をもつ日本人が多くいます。
「食習慣」の違いも顕著にあわられており、西洋ではパンや家畜の肉を食べる習慣がある一方、日本は海に囲まれているため魚を食べたり農業で野菜や米をつくって食べるといった特徴があります。
ほかにも、建築様式、衣服、コミュニケーションの取り方など、あらゆる側面で西洋と日本の文化には大きな違いがあります。
【日本の精神文化】
まずは「精神面」における主な日本文化を3つ紹介します。
仏教と神道を信仰
日本人は無宗教であるという自覚をもつ人もいますが、実は「仏教と神道を信仰している」人が多くいます。
ただ宗教の思想を強く信仰しているというよりは、わたしたちの生活の中に宗教の存在が自然に溶け込んでいるのが日本文化の特徴。
たとえば、日本各地には仏教を信仰する「寺」や神道を信仰する「神社」がたくさんあり、お正月には神社に参拝する習慣がありますよね。
このように仏教、神道の存在が無意識に浸透しているため、これを「信仰している」と断言すべきなのかは定かではありませんが、これらの宗教と深いかかわりがあるのは確かですね。
本音と建前
「本音と建前」の文化は、日本に興味がある外国人なら知っているという人も多いでしょう。
本心である「本音」と、人を不快に思わせたり批判を受けたりしないように本音を隠して表現するのが「建前」。
日本人は、相手の気持ちに配慮したり争いや批判を避けたいという意識から「本音」と「建前」を使いわける文化が浸透しています。
相手を傷つけないという点ではプラスなイメージをもたれることもありますが、直接的な表現を好む欧米から見ると「何を考えているのかわからない」「嘘をついている」などとマイナスに取られる場合もあります。
おもてなし
日本といえば「おもてなし=質の高いサービス」とイメージする人も多いでしょう。
「お客様は神様」という言葉が存在するほど、”おもてなし精神”を大切にする日本の接客サービスの高さは、世界に誇れるレベルと言ってもいいでしょう。
たとえば、雨の日はお店の人が買ったものに「雨除け」をつけてくれたり、すみずみまで掃除が行き届いた公共のトイレなどに驚く外国人は多くいます。
【日本の伝統文化】
つづいては、古くから受け継がれてきた日本の伝統文化について解説します。
伝統芸能
伝統芸能とは「日本に古くからあった芸術と技能」のことで、演劇、音楽、踊り、工芸、芸道などのさまざまな分野がそれにあたります。
演劇では能・狂言・歌舞伎、日本舞踊には雅楽や盆踊り、演芸では落語、音楽では俳句や短歌などがあります。
工芸には漆器・陶芸・織物、芸道には空手・剣道・柔道などの伝統芸能があります。
建築
日本の建築は、木造建築が主流となっているのが特徴です。
さらに一般的な工法である、梁と柱で基礎部分が組み立てられる「在来工法」は、昔は日本の高温多湿の気候のなかで木材が劣化した際にも、部分的に建物を解体し修理することを可能するといった利点があり、今もこの工法が受け継がれています。
和食
素材を生かした健康的な「和食」は、世界でも高い評価をうけています。
「和食」の特徴は、昆布やかつお節からとった「出汁の旨味」や調味料を最小限にして素材の味を生かしている点です。
油をつかったり濃い味付けのものが少ないため身体にもよく、日本人が長寿である要因のひとつにもなっています。
着物
「着物」は日本の伝統文化を代表するもののひとつ。
着物にもさまざまな種類がありますが、今でも着用されているのは結婚式の際の「白無垢」や夏祭りや花火大会に着ていく夏用の着物「浴衣」、成人式で着る未婚女性の礼装「振袖」といったものがその代表例です。
日常生活においてはあまり身近な存在ではありませんが、人生の大事な節目で日本の民族衣装である「着物」が着用されています。
【日本のマナー】
最後に、外国人が日本に来ておどろく日本のマナーについて解説します。
日本には、特に「ビジネスの場」と「食事の場」に関してこまかいルールや習慣がたくさんあるのが特徴です。
職場の上下関係
ビジネスの場での上下関係がはっきりとしているのは、日本ならではの文化です。
仕事が早くおわっても上司が帰るまでは帰れない雰囲気があったり「年功序列」の昇給制度、敬語表現の存在など、歳上や目上の人を敬うという習慣が根付いています。
同じ東アジアの国である韓国・中国でも、程度は違えど年齢による上下関係が存在しています。
一方で、アメリカやヨーロッパといった欧米の多くの国々では、上下関係をあまり意識しない文化で、職場内の同僚同士で分け隔てなくフランクに接するのが一般的。
飲みニケーション
日本では同僚の仲を深めたり、お客さんとの取引をより円滑にすすめるために飲み会や接待が頻繁におこなわれます。
いわゆる飲み会をコミュニケーションの場として活用する「飲みニケーション」の文化です。
日本人には「本音と建前」の文化がありますが、普段はなかなか言えないことでもお酒が入れば本音を言えたり緊張がほどけて話しやすくなったり、そんな理由も背景にはあるようです。
一方で、海外では「仕事」と「プライベート」をきっちりと切り分けることが良しとされている文化も多く、定時に仕事をおわらせて、帰宅後は家族や友人との時間を楽しむといった習慣があります。
麺類は音を出してすすってもOK
欧米では「音を出して麺類をすするのはマナー違反」とするのが一般的で、それを良しとしている日本の文化におどろく外国人は多くいます。
日本では「麺類以外で咀嚼音を出すのはNGだけど、麺類のすする音はOK」というのは、たしかに不思議に感じるポイントかもしれません。
茶碗を持ち上げて食べる
味噌汁やご飯の入った茶碗を片手で持ち上げて食べるのも、日本特有の食事マナーです。
食器を持ち上げて食べる習慣はほかの国にはあまり見られず、欧米や同じ東アジアの国である韓国・中国でも「食器を持ち上げるのはNG」とされています。
【日本文化の特徴】まとめ
今回は、日本文化の特徴をまとめてご紹介しました!
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そんな方におすすめの職業が「日本語教師」!
日本語教師はおもに外国人に日本語や日本文化をおしえるのが仕事です◎
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日本語教師キャリア マガジン編集部
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