群馬県教育委員会は高校で学ぶ外国籍生徒らが受ける日本語指導を卒業単位として認定できるように準備を始めた。
まず本年度に太田フレックス(日本語指導が必要な生徒が多い群馬県太田市の高校)をモデル校に単位認定に必要な指導計画や評価方法などを研究する。その上で来年度以降、同校やその他の学校での単位認定につなげていく。
こうした背景には日本語指導が必要な高校生の増加がある。文部科学省の「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」によると、全国の公立高校で日本語指導が必要な高校生は2010年に2,224人だったのが、2021年には4,808人と約10年で約2倍に増えた。またこのような生徒は進路選択が狭まる傾向があり、2020年度の進学率は51.8%にとどまった。中退率は5.5%、非正規就職率39.0%と、どちらも高校全体と比べて高い水準となっている。
外国籍生徒らのサポートだけでなく、日本語指導の支援員らを配置や外国籍の保護者との連絡で使える多言語通訳機の配備なども必要になってくるだろう。今後有識者らで構成する学校への支援や助言を担う組織も立ち上げる予定とのことだ。
日本語指導が必要な児童生徒に対する指導・支援体制を充実させることで、中退防止や卒業後の幅広い進路選択につながることに期待したい。
※参照:上毛新聞
※参考:文部科学省「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」
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日本語教師キャリア マガジン編集部
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