日本への留学を目指している方の中では、まずは日本語学校の学費といった情報収集から始めているという人もいるでしょう。
そんな留学希望の方に向けて、本記事では日本語学校の平均的な学費や学校の選び方についてまとめて解説します。
1年の留学にかかる総費用や留学前に準備すべきことについても紹介していますので、「日本語学校への留学についてまとめて情報収集したい」という方はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
日本語学校とは?
留学の情報収集を始めたばかりという方に向けて、まずは「日本語学校とはどのような学校なのか?」といった基本知識について簡単にお話しします。
日本語という言語を学ぶ場所
日本語学校は、日本語を母語としない人を対象に日本語教育を実施している教育機関です。
言語を中心に学ぶ場所ではありますが、文化体験や学校行事などを通して日本の文化も同時に学ぶことができます。
日本語で新たなスキルや知識を習得するのではなく、日本語という言語の習得を目的としている人向けの学校。
大学等への進学準備ができる
言語習得をすることで、日本の大学や専門学校などへの準備ができる場所でもあるのが日本語学校。
日本の大学等へ進学する場合には「日本留学試験(EJU)」や「日本語能力試験(JLPT)」といった日本語能力を証明するものを提出する必要があり、「JLPT N2以上」が求められます。
まだ大学や専門学校に合格するための日本語レベルに達していない人や、日本語で授業を受けられるほどの語学力がない人は、準備段階としてまずは日本語学校に入学して日本語力を磨くという選択肢があります。
最長2年間在籍できる
日本語学校などの日本語教育機関には、基本的に最長で2年間在籍することができます。
通常は2年以上在籍することはできないので、いつまでに日本語レベルをどれくらい上げたいのか?目標の大学へ進学するためには日本語学校でどれくらい学ぶ必要があるのか?などは事前に計画を立てておきましょう。
日本語学校の平均的な学費
日本語学校の平均的な学費は「1年間で60万〜90万円」「2年間で130〜150万円」となっています。
もちろん地域や学校によって差はあり、大都市の東京・大阪などは高くなる傾向にあります。
また、日本語学校で学ぶためには学費以外に「検定料/選考料(受験料)」「入学金」「施設費」などがそれぞれ数万円ずつかかってきます。
日本語学校の1年留学で必要な費用
こちらでは、日本語学校で1年間留学した場合に学費・生活費を含めてどれくらい費用がかかるのかをシミュレーションしてみましょう。
日本語学校の学費 (入学金等も含める) |
80万 |
生活費(家賃) ※月7万と仮定 |
84万 |
生活費(食費) ※月3万と仮定 |
36万 |
その他(娯楽費など) ※月1万と仮定 |
12万 |
1年間の総費用 | 212万 |
こちらは学費や家賃、食費、などすべて仮定として計算したものなので、実際は住む地域や借りるアパート、選ぶ学校によって費用は異なるでしょう。
あくまでも目安として考えると、1年間の留学では200万円前後かかると考えて良いでしょう。
日本語学校の選び方 -チェックリスト-
ここからは、日本語学校を選ぶ際に意識すべきポイントを6つに分けて解説します。
学費は予算に合うか
留学はお金がかかるものなので、自身の予算内で留学ができるかは判断材料として重要なポイント。
特に学費はもっともお金がかかる部分なので、学びたい日本語学校の学費は予算に合っているかは最初に確認すべき項目。
さらに、学校によっては学校独自の奨学金制度を設けている場合もあるので、合わせて確認してみましょう。
日本留学に関する奨学金については「独立行政法人 日本学生支援機構」にまとめて記載されています。
適正校かどうか
日本語学校には「適正校」と「非適正校」があります。
「適正校」とは、在籍管理能力があり問題のない学校として地方入国管理局に認められている学校のこと。
適正校として入国管理局の通知を受け取るには、主に「入学者の不法残留者の発生率」をもって判断されます。
敵正校であるということは、きちんと在籍する留学生を管理し学校を運営できているということなので、信頼度の高い学校だと確認する判断材料になります。
立地はどうか
日本語学校を選定する前に、まずは47都道府県のうち、どの地域、どの都道府県に留学したいのかを決める必要があるでしょう。
在留外国人の数も多く留学先として人気があるのは、やはり日本を代表する都市である「東京」や「大阪」。
一方で、地方は学費や生活費が安く落ち着いた環境で学習できるのが魅力なので、自分に合う都市はどこなのかをまずリサーチしてみましょう。
学生の国籍比
日本語学校は、学校によって在籍する学生の国籍比が異なります。
日本へ留学に来る外国人留学生はアジア人が多いのですが、学校によってアジア人がほとんどを占めていたり、アジアの中でも中国やベトナムからの学生のみであったり、欧米諸国やその他の地域からの留学生もバランス良く在籍していたりなど、国籍比はさまざま。
日本語に集中したいから同じ母国からの学生が少ない学校にしたい、できるだけ多国籍の学生とかかわりたい、などこだわりがある場合は、学校のホームページなどをみて国籍比率の情報を確認してみましょう。
目的に合った授業内容か
自身の留学目的に合った授業が受けられるかも、学校を判断するうえでの重要なポイント。
たとえば、大学進学を最終目標としているのか、日本語の会話力を伸ばしたいのか、日本での就職を目指しているのかなど、留学する目的によって選ぶ学校は変わってきます。
留学の目標を明確にしたら、自分が学びたい内容のカリキュラムが用意されているかなどを基準に学校を選んでみましょう。
授業以外のサポート体制
授業以外のサポート体制が整っているかも忘れずにチェックしておきたいポイントです。
確認しておきたいのは、寮の完備の有無・外国語対応のスタッフの有無といった生活面のサポート、進路・就職サポート、アルバイト紹介のサポートなど。
日本語力に自信がない場合はとくに、授業以外にも留学生活全般についてサポートしてもらえる学校かどうかを事前に確認してみましょう。
日本語学校へ留学する前に準備すべきこと
最後に、日本へ留学する前に準備しておきたい3つのポイントをお伝えします。
資金計画をきちんとしておく
もっとも重要なのが、留学のための資金計画。
日本でアルバイトをしながら留学生活を送る人も多くいますが、日本では留学生が働ける時間は「1週につき28時間以内」と決められています。
最大でも月8〜11万円ほどの稼ぎとなるため、それも踏まえて必要な留学費用の総額と留学前に準備すべき資金を明確にしておきましょう。
最低でもN5レベルに達しておく
日本語学校へ入学するための日本語能力として、最低でも「日本語能力試験(JLPT)N5」が必要となります。
そのため、日本語をゼロから始めるという人もまずは母国で「N5レベル以上」に達することを目指してみましょう。
限られた留学期間をより有効活用するためには、留学前にできるかぎり日本語力を上げておくことが大切です。
早めに情報収集を始める
留学へ行くには、少なくとも1年以上前から準備をはじめる必要があります。
学校を決めて必要書類や入学条件を確認するのは留学する約1年前、志望校に願書を送ったり受験料を支払うのは留学する6〜9ヶ月前が目安です。
そのため、日本へ留学することを決めたらできるだけ早く情報収集を始めることが大切になります。
日本の日本語教育機関へ留学を考えている方は「出入国在留管理庁」のホームページにて、留学にあたって知っておくべき必要最低限の情報を確認することができます◎
日本語学校の学費・学校の選び方【まとめ】
いかがでしたか?
本記事では日本語学校の学費、学校の選び方、留学前の準備についてなど、日本へ留学する前に知っておきたい情報をまとめてました。
日本への留学を決めたら、まずは情報収集をして留学したい地域や学校を選んでみましょう!
日本語学習者、日本留学を検討している人向けのWEBメディア「EDOPEN JAPAN」では、多言語で留学や日本語学習に役立つ情報を発信しているので、ぜひあわせてチェックしてみてくださいね◎
日本語教師キャリア マガジン編集部
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