日本語の語種(和語・漢語・外来語・混種語)特徴まとめ【日本語教育能力検定試験対策】

言葉の分類のしかた「語種」とは?

日本語の語種にはどんなものがあるのでしょうか。

この記事では、今年日本語教育能力検定試験を受けようと思っている方や、日本語教師養成講座を受講中の方に向けて、日本語の語種4種類の特徴と例を解説します。

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日本語の「語種」とは

語種とは、語彙の分類のしかたのひとつで、語の出自(どのようにしてその語が使われるようになったか)に基づく分類のことです。

まず語は、その言語にもともとあったもの(固有語)と,他の言語から取り入れられたもの(借用語)に大別することができます。

日本語では、固有語を和語、借用語のうち特に中国語から来たものを漢語、それ以外の言語から来たものを外来語と呼び、区別しています。

さらにこれら3種のうちの2種以上の語種を組み合わせた語を混種語と呼びます。

上記をまとめると日本語の語種は以下の4種類です。
・和語:日本語の固有語
・漢語:中国語からの借用語
・外来語:中国語以外の言語からの借用語
・混種語:複数の語種が混ざった語

ここからはこれら4つの語種について、それぞれ特徴と語彙の例を紹介します。

【日本語の語種①】和語

和語は日本の固有語ですから、古くから日本で使われていた言葉で、大和言葉(やまとことば)とも言われます。

ひらがなの言葉が多く、漢字で書く場合は訓読みが和語にあたります。

和語の特徴

・すべての品詞で多く使われる。
名詞だけでなく、動詞、副詞、形容詞など広範囲にわたり使われています。

・擬音語、擬態語(オノマトペ)は和語が多い。
どきどき、ひらひら、ざあざあ、など。

・名詞では具体的な物や事象を表す語が多く、抽象的な語は少ない。
たとえば「自然」という概念を表す和語はありませんが、「雨」に関する具体的な語は「五月雨(さみだれ)」、「春雨(はるさめ)」、「時雨(しぐれ)」などがあります。

・動詞、形容詞では多義的な語が多い。
例えば、和語の「みる」は中国語では「見・観・診・看」にあたります。

・日常的、親近、卑俗な語感を持つ。
柔らかく口語的な印象を与え、親しい人との会話などで使われやすいということです。

和語の例

・名詞の例:やま、雨(あめ)、花(はな)、夜(よる)、月(つき)
・動詞、副詞、形容詞の例:みる、かえる、さびしい、たのしい、しずかな、ゆっくり

【日本語の語種②】漢語

漢語は中国からの借用語なので、一般的に漢字で表記され日本語では音読みするものが漢語にあたります。

また、和製漢語と言って、近代以降に日本で漢字を組み合わせて作られた造語も漢語に含まれます。

漢語の特徴

・音読みには制限がある。
→ 一般的に1字1拍または2拍。
→ 2拍の場合は、2拍目の音が「イウキクチツン」のどれかで終わる。

・同音異義語が多い。
「こうそう」と読む漢語は、構想、高層、抗争、高僧、香草などたくさんあります。

・入ってきた時代によって、複数の読み方がある場合がある(古音、呉音、漢音、唐音)。
例えば、「行」という漢字の音読みには「コウ」「ギョウ」「アン」があります。

・造語力が強く、いろいろな要素と組み合わさって新しい語を作ることができる。
強 → 強運、強制、強力…、強力 → 強力除菌、のようにほかの語とつながります。

・名詞が多い。

・文章語的、公式的、硬質、難解な語感を持つ。
堅苦しく難しい印象を与え、公式の文書や新聞などで使われやすいということです。

漢語の例

・漢語の例:山岳、雷雨、花瓶、夜間、月光
・和製漢語の例:火事、大根、社会、政治、科学

【日本語の語種③】外来語

外来語は中国語以外からの借用語で、カタカナで書かれるものが多いです。

また、日本で作られた外来語(和製外来語)もあります。

外来語の特徴

・原語に比べて、拍が多くなる場合が多い。
例えば、英語の“strike”は1音節ですが「ストライク」は5拍になります。

また、「コンビニエンスストア」→「コンビニ」、スマートフォン→「スマホ」など、拍が多い場合は、日本語で言いやすい2拍~4拍に短縮される傾向があります。

・名詞が多い。

・知らなければ何のことか全くわからない。
漢語の場合は漢字から意味が予想できますが、外来語はそのような手がかりがありません。

・洗練、スマートな語感を持つ。
なんとなくかっこいい印象を与えます。

外来語の例

・ポルトガル語からの外来語:中世末期に宣教師などにより伝えられた。
キリシタン、カッパ、コンペイトウ、タバコ、カルタ、ブランコ

・オランダ語からの外来語:江戸時代に伝えられた。
アルコール、コンパス、コップ、ガラス、ビール、ゴム、オルゴール

・フランス語からの外来語:近代に伝わり、芸術、服飾、料理の分野に多い。
アトリエ、デッサン、ルージュ、オムレツ、グラタン、コンソメ、シャンパン

・ドイツ語からの外来語:近代に伝わり、医学、哲学、山岳の分野に多い。
カルテ、ガーゼ、カプセル、ワクチン、イデオロギー、ゼミナール、ゲレンデ

・イタリア語からの外来語:近代に伝わり、音楽の分野に多い。
オペラ、クラリネット、ソナタ、ソロ、テンポ、フィナーレ

・英語からの外来語:現代は圧倒的に多い。
ポテト、ハンバーガー、ゲーム、コンピューター、ビジネス、インターネット

・和製外来語の例
マイカー、ナイター、オートバイ、ワイシャツ、レンジ、サラリーマン

外来語は近年増加傾向にあると言われており、必要以上に外来語を使用することは慎むべき、という意見もあるようです。

【日本語の語種➃】混種語

混種語は、今まで紹介した3種類の語種を組み合わせてできた語で、いろいろな組み合わせがあります。

混種語の例

・外来語+和語:ガラス窓、ビニール袋、コピーする

・和語+外来語:生ビール、輪ゴム、長ズボン

・外来語+漢語:テレビ局、アルコール飲料、オンライン会議

・漢語+外来語:豚カツ、高層ビル、迷惑メール

・漢語+和語:気持ち、愛する、徐々に

・和語+漢語:豚肉、青信号、花火大会

重箱読みと湯桶読み

なお、音読みと訓読みを組み合わせた言葉も、漢語と和語の混種語にあたります。

「音+訓」の読み方をするものを重箱読み、「訓+音」の読み方をするものを湯桶読みと言います。

・重箱読み(音+訓)の例:本棚、牛鍋
・湯桶読み(訓+音)の例:身分、荷物

漢字2字=漢語、ではないので注意が必要ですね。

ちなみに、「音+音」なら漢語、「訓+訓」なら和語となります。

以上、日本語の語種4種類についてまとめました。

日本語教育能力検定試験でも出題されているので、用語の意味だけでなく、どんなものがその語種に含まれるのか、例もあわせて確認しておきましょう。

まとめ

  • 語種とは、語の出自による語彙の分類である。
  • 和語とは、古くから日本にある固有語で、大和言葉とも呼ばれる。
  • 漢語とは、中国から伝わった語で、多くは音読みで読まれる。
  • 外来語とは、中国以外の国からきた語で、カタカナで書かれることが多い。
  • 混種語とは、和語、漢語、外来語を組み合わせた語である。
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りーざ先生

関東在住の現役日本語教師。日本語教育能力検定試験合格、日本語教師養成講座修了。現在は子育てしながら日本語学校で非常勤を勤める。研修・オンライン授業・ライター活動など、日本語教師として様々なことに挑戦中。