日本語を勉強している外国人は、全世界に3,846,773 人います!(2018年文化庁調べ)
これは2015年の調査 3,655,024人より、約20万人増加しています。
また日本語能力検定(JLPT)の受験者も全世界で増加傾向にあり、日本語を勉強している外国人は年々増えています。
もし外国人から「日本語が勉強したいから教えて欲しい!」と言われたらみなさんはどうしますか?
日本人だから日本語は話せるし、教えるのも簡単でしょ!…と思っていると痛い目を見るかもしれませんよ?
外国人が日本を勉強する際に、どんなところが難しいと感じるのでしょうか。
難しいと感じるポイント、初級の外国人に日本語を教える流れと、勉強のモチベーションをあげる方法についてご紹介します!
またしっかりと「日本語」の構造や歴史、教え方を理解した上で外国人に日本語を教えたいという方や、日本語教師の資格について検討している方は日本語教師養成講座がオススメです。
日本語教師アカデミーでは簡単な情報の入力で、無料で自宅から近くの資料を取り寄せることができるので興味のある方は下記より利用してみてください。
//完全無料で資料請求//
目次
日本語の勉強の中で学生が難しいと感じるところ
まず日本語を勉強する中で学習者が特に難しい!と感じるところをご紹介します!
漢字
漢字は日本人でも苦手な人が多いだけに、外国人にとっては本当に難しいです。
上級レベルの学生でも、簡単な動詞の漢字が書けないことがあります。
特に語彙によって読み方が変わるもの、例えば「日」などは覚えるまでにかなり時間がかかります。
日:日本(にほん、にっぽん)、日曜日(にちようび)、日付(ひづけ)、元日(がんじつ)
1日(ついたち)、2日(ふつか)など、読み方が多いですね!
これらは規則的な変化ではないので、この時はこの読み方と覚えるしかありません。
音読み訓読みの使い分けも漢字の勉強するうえで最大の難所といえるでしょう。
発音
発音は各言語によって大きく異なります。
日本語の発音がない国もありますし、日本語では区別するけれど母語では区別しないという発音がある国もあります。
例えば日本語は清音と濁音は声帯振動の有無で判断します。
その点、中国語では呼吸の息の量で区別します。吐く息が強ければ、有気音です。
そのため「た」と「だ」の区別が難しく「わだし」と言ってしまう学生が多いです。
また韓国語では長音(「コーヒー」などの伸ばす音)がないので、日本語の長音の表記と発音に苦戦する学生が多いです。
このように、発音は母語の影響(母語干渉)を受けやすく上級の学生でも習得がなかなか難しいので、丁寧に指導する必要があります。
敬語
敬語は特に難しい表現の一つです。
英語圏の学生などにとっては、敬語という概念自体が今までなかったものなので、どのような場面でどう使うのかについてを理解するところからはじまります。
また場面や敬意の方向などによって使い分けが必要なので、上手く使いこなせるようになるまでにはかなりの時間がかかります。
尊敬語、謙譲語、丁寧語と覚えても実際にはぐちゃぐちゃになってしまう人も多いです。
教える際はイラストなどを用いて図解すると学習者にとってもわかりやすくなります!
日本語学校では中級以上から学習しますが、ビジネスの日本語を学ぶ学習者は比較的早い段階から、敬語を勉強しなければならない場合もあります。
その場合も、イラストなどを使って場面をイメージさせながらフレーズを覚えてもらうようにしましょう。
初級レベルの学生への日本語の勉強や教え方
ひらがな、カタカナを教える
これは、教科書などを読むためにも必要なので一番最初に教えます。
50音表を用いて行いのが楽でわかりやすいです。
「あ」という表記が「あ」と発音すること、をあ行から順番に教えます。
この時、書き順も教えましょう!
書き順に関してはこちらのサイトがおすすめです!
簡単な教室用語の説明
初級のクラスでは媒介語として学習者の母語を使って説明するのがわかりやすいですが、学生の母国が異なれば、共通語である日本語で教えることになります。
その際、指導のフレーズが理解できなければ何をすればいいのかわからないので、よく使うフレーズは「教室用語」としてフレーズをそのまま覚えてもらいます。
例えば以下のようなものが教室言葉です。
*イラストは「まるごと日本語の教科書」のものを引用
このようにイラストや翻訳などが付いているものを用意するとわかりやすいです!
教科書を使って文法・語彙などの勉強
ようやく文を作ったり読んだりする練習になります。
初級はまずは簡単な「私は___です。」のような主語+動詞の文型からスタートします。
そして、教科書に出てくる語彙や自分の身の回りの語彙を勉強します。
語彙の勉強には絵カードが効果的です。
日本語教育で使用する教材についてはこちらにまとめてありますのでご覧ください。
日本語の勉強のモチベーションをアップさせる方法
日本語の難しさについてご紹介しましたが、その難しさから習得を諦めてしまったり、挫折してしまう外国人も少なくないです。
では、学習者に勉強のモチベーションを保ってもらうためにはどうすれば良いのでしょうか。
今回は授業にも取り入れられる方法をご紹介しています。
アニメやドラマで語彙を学ぶ!
日本のポップカルチャーは海外でもかなり人気が高いです。
中でもアニメやドラマなどは、学習者の日本語学習の動機になっていることもあります。
好きなものを学びたい、理解したいと言う気持ちは、何よりも強いモチベーションにつながります。
学生が悩んでいたら、おすすめのアニメやドラマを紹介するのもいいと思いますよ。
最近はNetflixなどの動画配信サービスを使えば、安くで様々なジャンルのものが見られますし、字幕もあるので初級学習者でも楽しむことができます。
授業の中でもペアでセリフを言ってみたり、演じてみたりできると楽しいですね!
SNSを使って文作能力を付ける!
最近はSNSですぐに全世界中の人と繋がることができますが、これは言語学習にも生かすことができます!
SNSでの自分の投稿にコメントが付いたらなんとかして読みたいと言う気持ちになりますよね。
そこから仲良くなることもあるので、実践的な学びもあり、交友関係を広げることもできます!
このようにSNSは言語学習の強い味方になってくれます。
授業では、Twitter投稿の練習ができるFake Tweetというサイトがおすすめです。
このように実際のツイートと同じような表示ができます!
内容や画像、いいねの数まで自分で決められるので発表する時にとても盛り上がります。
実際に投稿するのはまだ恥ずかしい…自信がない…という人も多いので、まず授業でこのように練習させて、次にプライベートで実際にツイートを投稿してみることを促してもいいと思います。
実際に日本人と話して会話力を磨く!
学習者にとって自分の日本語が通じた!と言う経験は何物にも変えがたい喜びにつながります。
日本語学校では学外での交流会などもありますが、そのような学校外の交流はとても大切な機会となります。
教科書とはちがう、日常会話を学んだり、日本人と会話をすることでモチベーションを保つことができるので、交流できるイベントなどを教えてあげるのもいいでしょう。
【日本語の勉強】まとめ
今回は日本語の勉強したい学習者の声に答えるために、知っておくべき日本語を教える際のポイントや難しさなどをご紹介しました。
日本人にとっても難しいと感じることの多い日本語。
いくら日本人で日本語が話せても教えるのは簡単なことではありません。
- ボランティアで教えていたが、やはり専門的に勉強したい!
- 日本語教師になってしっかり日本語を教えるたい!
そんな方には日本語教育を座学から実践まで全て学ぶことがで、修了することで日本語教師の資格を持つことができる日本語教師養成講座をお勧めします!
無料で近くの日本語教師養成講座の資料を一括で取り寄せられる日本語教師アカデミーというサービスがあるので、ぜひご利用ください!
//完全無料で資料請求//
すーみん
運営情報最新記事 by すーみん (全て見る)
- 美しい日本語・綺麗な日本語を話すためのポイント4選!勉強の仕方やメリットについても紹介!◎ - 2021/7/3
- 【文法用語】い形容詞・な形容詞って?見分け方や活用の仕方など徹底解説! - 2021/6/1
- 【他校の半額?!】(財)国際生涯学習研究財団の日本語教師養成講座! - 2021/5/4