未経験でも働ける?海外で日本語教師を目指す際に求められる条件とは!

日本語教師として海外で働きたいけど、

  • 養成講座を出たばかりで経験がない…
  • 大学時に学んでいたけど、別業種に就職したため、転職して日本語教師になりたいけど日本語教授経験がない…

という人が多いと思います。

ここでは、そんな方に必要な、海外で日本語教師になるために必要な情報や未経験でも働ける方法などについて紹介していきます。

*今回の「未経験」は、教授経験はないが日本語教師ガイドラインのいずれかは満たしている場合の人のことです。

海外の日本語教師の現状

国際交流基金が、海外における日本語教育機関の状況を把握するために、1974 年から約3年に1度行っている「海外日本語教育機関調査」の2018年度結果(速報) によると、

現在142の国と地域にて日本語教育が行われており、その日本語機関数は18,604機関、日本語教師数は77,128人でどちらも過去最多の数です。

また、学習者数は3,846,773人で、機関数、教師数、学習者数共に2015年度よりも増加しています。

この全てにおいてアジアでの増加が顕著です。

このことから、学習者の増加に伴い海外での日本語教師の需要が高まっていることが分かります。

詳しい増加率などはこちらをご覧下さい。

https://www.jpf.go.jp/j/about/press/2019/dl/2019-029.pdf

未経験でも海外で働ける?

未経験でも海外で働けるのかという質問の答えは、

「はい!もちろん働けます!」です。

むしろ、未経験の場合、国内で働くよりも海外で経験を積んでから国内の日本語学校に戻ってくるという人が多いです。

なぜなら、海外は日本語教師不足なので、日本語教授経験よりも日本語ネイティブで学習者との会話の授業できることや学校運営の手伝いをしてくれることを重視しているところがあるからです。

また、経験がなくてもやる気がある、現地の言葉が多少話せると言う場合はより採用されやすくなります。

働くというと少し異なりますが、国際交流基金が実施している日本語パートナーズでは、海外の日本語教育現場で日本語教師アシスタントとして現場を体験することが出来ます。

日本語教師として働いて給料をもらうわけではありませんが、海外の日本語教育現場を直接体験しながら、学習者のサポートや採点補助、時には実際に授業をさせてもらえることもあるようです。

ここでは日本語教授能力や日本語教授経験は求められていないので、未経験の方でも参加することが出来ます。

日本語パートナーズはそれだけでも日本語教育現場での経験に数えられることがあるので、未経験で自信がないという人はここから始めるのも一つの手です。

国際交流基金 日本語パートナーズ https://jfac.jp/partners/

未経験日本語教師が求められる条件

では、未経験だがすぐに海外で日本語教師として働きたい!という人たちはどのような条件が求められるのでしょうか。

前の項目でお伝えしたとおり、海外では日本語教授経験はあまり重視されないところがありますが、国内で教えるときとは異なり学習者の言語や現地語の能力が求められる場合があります。

海外だと日本のように日本語で日本語を教える直接法ではなく、現地の言葉で日本語を教える間接法のところもあるため、そこでは教授経験よりも現地語能力の方が必要になってくるのです。

教師自身がその国で快適に暮らすためにもある程度の現地語能力がある方が、ストレスが少ない可能性が高いです。

また、未経験の場合、特に面接の際にやる気や日本語教師として今後どうなりたいかを聞かれる可能性があります。

その際に、どれだけ自分の気持ちを伝えられるかがとても重要なので、しっかり考えておきましょう。

海外日本語教師の求人

海外日本語教師の求人の多くは、日本語教師の求人サイトに載っていますが、各国に特化した求人サイトもあるようなので気になる人は検索してみて下さい。

ここでは、未経験でもOKな海外の日本語語教師の募集(過去のものも含む)をいくつか紹介しながら現場の教師に求められるものは何か探っていきたいと思います。

また、以下で出てくる日本語教師ガイドラインとは①養成講座420時間終了②日本語教育能力試験合格③大学にて日本語教育に関する主専攻または副専攻を修了しているということです。

*経験者優遇タイプ

  • 吉藩教育諮詢センター

国:中国

募集:各省の公立大学 常勤講師

待遇:場所によって異なるが、およそ月7000元〜10000元(12万〜15万円)

条件:四年制大卒、60歳以下、日本国籍、経験者優遇

*やる気があれば未経験もOKタイプ

  • TQC国際人材協力及び訓練センター(募集は既に終了)

国:ベトナム ハノイ

募集:日本語教師としてではなく、将来はセンター全体の管理

クラスはおよそ15名~25名ほど。基本的に会話授業を担当。 常勤講師2名

待遇:会話授業を担当 給料は現地通貨で1000~1300usd支払い

(資格・経験によって決定、研修期間あり、昇給あり)

条件:日本語教師資格保持者優遇

  • マネジメント業務経験者優遇
  • 未経験者でもやる気のある方歓迎
  • 基本的なPCスキル
  • 28~55歳までで、健康に支障がない方
  • ベトナムの生活・文化に理解を持てる方

 

*この求人の場合、会話授業の担当者を募集しています。現地だとネイティブの日本語教師は会話や中上級レベルを任されることが多いです。

これも経験者優遇ではありますが、未経験でもやる気があれば採用される可能性は高いです。

また、日本語教育能力だけではなくマネジメント能力も求められているので、別の職場経験も活かせる可能性がありますね。

 

  • World Staff System(募集は既に終了)

国:パキスタン

募集:常勤講師

待遇:月給 150,000 パキスタンルピー

条件:30歳以上の男性

  • 日本語を母語とし、日本国籍をお持ちの方
  • ウルドゥー語と英語が出来る方
  • 未経験の方も大歓迎です。

*この求人の場合、性別と年齢が指定されていますが、特に日本語教育の経験は求められていません。

ですが、日本語教育以外の言語能力が求められていますね。

未経験のメリット・デメリット

未経験のメリットは学校側からすると、別の学校での経験がないため、変な癖がなく、その学校の方針に素直に従うことができるということがあります。

なので、研修できる環境が整っている環境の場合、未経験の先生でもやる気があれば今後伸びていく可能性が高いので採用される可能性も出てきますね。

デメリットは、研修等がないところの場合、未経験の先生は研修もなく、急に授業を持つことになる可能性があるため、かなり授業準備に時間がかかります。

そのため、そのストレスに耐えられず、すぐにやめしまうのではないかと危惧されることもあります。

未経験で海外日本語教師デビューしたいのであれば、学校の研修制度を確認し、やる気をしっかり伝えることが重要です。

まとめ

以上、未経験でも海外で日本語教師になる方法などについて紹介しました。

まとめると、

  • 海外日本語教師は需要が増加中!未経験でも日本語教師になれる!
  • 未経験の場合、まずは日本語パートナーズがおすすめ
  • 現地語ができたり、やる気をちゃんと伝えられると採用の可能性UP

 

ぜひ参考にしてみてください!そして、未経験でどうしたら良いか分からないと悩んだときは、日本語教師キャリアで相談することも一つの方法です

現在日本語教師として働いている方も、日本語教師として働くか悩んでいる方も登録できます。

日本語キ教師キャリアでは、カウンセラーとの相談が可能なので一人一人にあった日本語教師の求人をご紹介することができます。

自分に合った日本語学校、そして日本語教師としての働き方を探していきましょう!

 

 

 

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すーみん

運営情報
関西在住の現役日本語教師。日本語教育主専攻卒の新卒非常勤。日本語学校、中・高等学校、企業向けセミナー、オンラインレッスンなど、経験値を上げるため様々な場所で修行中… 若手日本語教師の目線で様々なことを発信します! 日本語教師キャリア マガジンのライター