子ども向け日本語教師の資格がとれる【国際こども日本語教育協会】にインタビューしてみました!

国際こども日本語教育養成講座にインタビュー

日本語教師を目指している方、すでに日本語教師として働いている方のなかで、

「子ども向けに日本語を教えてみたい!」と考えている方はいませんか?

日本語教師の資格といえば、日本語教育能力検定試験や日本語教師養成講座をイメージする方も多いかもしれませんが、実は、子ども向けの日本語教師の資格がとれる養成講座もあります。

今回は、子ども向け日本語教師養成講座を開講している【一般社団法人国際こども日本語教育協会】にインタビューした内容を記事にまとめています。

国際こども日本語教育協会について、子ども向け日本語教師養成講座の内容について、大人向けとは異なる子ども向け日本語教育の特徴についてなど、さまざまな質問をさせていただきました!

⇒一般社団法人国際こども日本語教育協会のHPはこちら

【国際こども日本語教育協会代表の平井さんについて】

まずは、国際こども日本語教育協会の代表理事である平井さんについて、お伺いしていきたいと思います。

代表理事の平井さん

代表理事の平井千晴さん

日本語キャリアマガジン編集担当者
平井さん、本日はどうぞ宜しくお願いいたします。
平井さん
こちらこそ、どうぞ宜しくお願いします!

平井さんのこれまでの経歴

日本語キャリアマガジン編集担当者
まず初めに、平井さんご自身のこれまでの経歴について、簡単に教えていただけますか?
平井さん
はい!私は、サンフランシスコに留学中に、幼児教育に従事し始めました。その後、日本に帰国して、国際結婚を機に台湾へ移住。台湾では、自宅でこども向けの日本語クラスを開講する傍ら、日本、アメリカ、イタリアでの様々な研修や実践を通して、教育の専門家としての知識や経験を積んでいきました。
日本語キャリアマガジン編集担当者
はじめは台湾のご自身の自宅で、子ども向けの日本語教室を開いたのですね!
平井さん
はい。その後、2013 年に語学・芸術・音楽に特化したこどもの教育を実践する「Smiley Rhythm(微笑音符)」を設立しました。現在は、台湾台北市に複数の拠点を持ち、事業を展開しています。
日本語キャリアマガジン編集担当者
台湾にて子ども向け教育事業を運営されているとのことですが、続いては、国際子ども日本語教育協会について伺っていきたいと思います!

どんな思いで国際こども日本語教育協会を設立しましたか?

日本語キャリアマガジン編集担当者
日本で、子ども向け教育や子ども向け日本語教師の育成を行う「こども日本語教育協会」を設立されたのには、どのような思いがあったのでしょうか?
平井さん
そうですね‥。日本に日本語教師の方はたくさんいますが、幼児・児童教育に長けている日本語教師の人材は不足していると感じたんです。
日本語キャリアマガジン編集担当者
たしかに、留学生やビジネスパーソンといった成人向けに教えている教師が圧倒的に多くいますよね。
平井さん
そうですね。大人へ日本語を教えた経験があっても、幼児へ教える場合では教授法が異なりますし、まったく違うスキルが必要になるんです。また、日本の学校で日本語教育が必要な児童、生徒へ教える場合にも、国語の教員免許を持っている教師は、「外国語としての日本語教育」についての知識やスキルがどうしても不足してしまいますよね。
日本語キャリアマガジン編集担当者
特に学校での外国人児童への対応や受け入れに関しては、日本政府も課題として挙げていますよね。
平井さん
はい。日本語教育が必要な児童生徒や幼児は増えているのに、「こども日本語教育」に必要な知識と経験値を持ち合わせた人材は不足しているという現状から、求められる人材の育成とカリキュラム・教材の開発に取り組み始めました。

【国際こども日本語教育協会について】

授業風景

授業の様子

ここからは、国際こども日本語教育協会について、詳しく伺っていきます!

歴史・協会について

日本語キャリアマガジン編集担当者
国際こども日本語教育協会は、いつ設立されたのでしょうか?
平井さん
これまで長年に渡り、こどもを対象とした日本語教育を実践した経験を基盤に、2019年に当協会を設立しました。
日本語キャリアマガジン編集担当者
国際こども日本語教育協会では、主にどのような取り組みをおこなっているのでしょうか?
平井さん
私たちは、日本語を第二、第三言語として学ぶこどもが対象の日本語教育を推進しています。高まる世界的需要に応えるため、継承語、そして外国語としての日本語教育カリキュラム作成、教材開発、人材育成に取り組み、日本語習得を目指すこどもたちと、世界で活躍する日本語指導者を支援しています。
日本語キャリアマガジン編集担当者
教師の養成だけではなく、カリキュラムや教材の開発・作成などもされているのですね!
平井さん
はい。これまでの私自身が培ってきたノウハウを基に、日本語教師及び日本語教師トレーナーとして経験が豊富な講座講師・宮地と共に「こども日本語教育」の教材や教授法を確立しました。
教材

こども日本語教育向けの教材

講座内容について

日本語キャリアマガジン編集担当者
2019年より開講している子ども向け日本語教師の養成講座「こども日本語指導者講座」について詳しく伺いたいのですが、この講座を通してどのようなことが学べるのでしょうか?
平井さん
この講座では、プロのこども日本語教師として、6歳から中学生までのこども達に日本語指導ができる知識と技術を身に付けられます。
具体的な講座内容としては、外国語、継承語として日本語を学ぶこどもを対象とした教授法や授業づくりの基礎を座学で学び、それをもとに模擬授業で演習を行います。
日本語キャリアマガジン編集担当者
6歳〜中学生だと、かなり幅広い年齢層の子どもたちへ教えることができるようになりますね!この講座は、どのような人に特におすすめしたいですか?
平井さん
そうですね、すでに大人の日本語教師として活動されている方、未経験でもプロのこども日本語教師として活躍されたい方におすすめの講座です。
こども日本語指導者講座講師 宮地敦子さん

こども日本語指導者講座講師の宮地敦子さん

講座の特徴について

日本語キャリアマガジン編集担当者
国際こども日本語教育協会「こども日本語指導者講座」ならではの特徴は、どんなところにありますか?
平井さん
特徴は、やはりカリキュラムや教科書をゼロから作成しているところですね。これまでは、外国人幼児・児童のための日本語教科書、継承語として学ぶこどものための系統的なカリキュラムや日本語教科書は存在しませんでした。
日本語キャリアマガジン編集担当者
日本教育業界の中でも、こども向け教育に特化した教授法やカリキュラムの開発は、まだあまり進んでいないのが現状ですよね。ゼロからどのように開発・作成していったのでしょうか?
平井さん
経験と知識、こどもの教育、日本語教育、国語教育、異文化コミュニケーションなどを専門とする人材を総動員して、体系的なカリキュラムと教材開発に着手しました。教育現場での試行錯誤を繰り返し、教材開発を進めるのと同時に、こどもの言語形成理論にのっとった指導法を確立していきました。
日本語キャリアマガジン編集担当者
そうだったのですね。”子ども向けならでは”というところで、何か工夫した点などはありましたか?
平井さん
そうですね、こどもは興味関心がなければ学習意欲が湧かないため、親しみやすいオリジナルキャラクターと、現代にあったデザインを創作しました。子どもたちからも好評を得ています。
授業風景

子どもたちが学習する様子

資格取得後の進路について

日本語キャリアマガジン編集担当者
これまで受講した方たちは、どのようなところで活躍されているのでしょうか?
平井さん
これまでの2年半で育成したこども日本語指導者は150人を超えていて、現在、世界20か国で活躍中です。海外補習校、バイリンガル幼稚園、教室開業、また、日本のインターナショナルスクール、外国人児童生徒支援のための日本語教室など、卒業生の活躍の場は多岐にわたっていますよ。
こども日本語指導者

こども日本語指導者

【こども向け日本語教育について】

最後に、まだあまり知られていない「こども向け日本語教育」についての現状やこれからの展望について、平井さんにお伺いしたいと思います!

日本語教育が必要なのはどんな子どもたち?

日本語キャリアマガジン編集担当者
日本語教育を必要としているのは、どのような子どもたちでしょうか?
平井さん
海外在住の日本にルーツを持つこどもや日本在住の外国にルーツを持つこどもなどがいますね。
日本語キャリアマガジン編集担当者
日本語教育が必要な子どもと聞くと、”日本在住の外国籍の子どもたち”というイメージを抱く人が多いと思いますが、実際は国内のみならず、世界中にそういった子どもたちがたくさんいるのですね。こういった子どもたちは、具体的にどのような悩みを抱えているのでしょうか?
平井さん
例えば、海外では日本にルーツを持つこどもが親子間のコミュニケーションやアイデンティティクライシスなどの問題に頭を悩ませているご家庭が多いようです。

こども向け日本語教育の現状と未来について

日本語キャリアマガジン編集担当者
こども向け日本語教育の課題とこれからの展望について、平井さんに最後にお聞きしたいと思います!
平井さん
現在、日本国内では外国人労働者の増加に伴って、公立学校で学ぶ外国人児童生徒数も増加していますよね。ですが、日本語の学習支援が足りていないのが現状です。
日本語キャリアマガジン編集担当者
少子高齢化で、外国人労働者は今後ますます増えていくことが予想されていますよね。
平井さん
そうですね。当協会認定の「こども日本語指導者」は、海外にいる日本語が必要な子どもたち、日本国内にいる外国人の子どもたち、どちらのケースにも効果的な支援が可能です。私たちが育成した継承語教育の指導者がご家庭に支援を行い、親子関係の改善や、日本にルーツを持つこどもたちが、そのルーツを肯定的に受け入れ、クライシスを乗り越えるための一助となることも今後の目標の一つです。
日本語キャリアマガジン編集担当者
本日は、お話を伺う貴重な機会をいただき、ありがとうございました!
平井さん
こちらこそ、どうもありがとうございました!

【国際こども日本語教育協会へインタビュー】まとめ

今回は、「こども日本語指導者講座」を開講する「日本語国際こども日本語教育協会」の平井さんへインタビューさせていただきました!

特に国内では、外国人労働者が増えていくのに伴って、日本語教育が必要な子どもたちが増加していますが、それに日本語教育のシステムや人材が追いついていないのが現状。

日本語国際こども日本語教育協会では、そんな課題を解決すべく、ゼロからカリキュラムや教材を開発し、こども向け日本語指導者の養成やこども日本語教育を実施されているとのことでした。

「すでに日本語教師をしているけれど、子どもへの指導に興味が湧いてきた!」「子ども向け専門の日本語教師を目指したい!」という方は、ぜひ「こども日本語指導者講座」の受講をご検討ください。

The following two tabs change content below.

伊藤えり子

関東在住の現役日本語教師。日本語教育能力検定試験、日本語教師養成講座を保持。実際の指導はもちろんのことオンライン事業立ち上げや教材の開発、また一般企業で経験を活かした独自の視点で情報を発信中。日本語情報バンクのライター
国際こども日本語教育養成講座にインタビュー