【養成講座インタビュー】日本東京国際学院の先生に聞いた講座の特徴とは?どんな人におすすめ?

インタビュー

これから養成講座を受講して日本語教師を目指そうとしている人の中には、「学校の数が多すぎて、HPの情報だけではどれを選んで良いかわからない・・・」という方も多いのではないでしょうか?

学校のHPを見ると校舎の場所や受講スケジュール、受講費などの情報はありますが、それ以外の点で他の学校との違いがよくわからない・・・という声もよく聞きます。

そこで今回は、東京・新宿で日本語教師養成講座を運営する「日本東京国際学院(JTIS)」の関先生に「他の養成講座と比べて何が違うのか?」を重点に置きインタビューしてきました!

関先生

2021年から日本語教師養成講座を担当している関先生。

日本語キャリアマガジン編集担当者
本日はよろしくお願いします!
関先生
こちらこそ、よろしくお願いします!

関先生について

日本語教師になったきっかけは?

日本語キャリアマガジン編集担当者
まずは、関先生について教えていただきたいと思います。そもそも日本語教師になろうと思ったのには、どのようなきっかけがあったのでしょうか?
関先生
日本語教師になろうと思ったのは、高校生の時に参加したオーストラリアでのホームステイプログラムがきっかけでした。ホームステイプログラムの中に、大学で開講されている日本語クラスに参加するという活動があったんです。もともと英語が好きで高校も外国語科に在籍していたため、英語を使って仕事がしたいと思っていたことから、「日本語教師」という仕事にグッと引き込まれました
日本語キャリアマガジン編集担当者
もともとは英語に興味があったところから、日本語教師という仕事に出会ったのですね!そこから日本語教師になる前までは、何をされていたんですか?
関先生
大学で日本語教育を主専攻で学び、卒業後からすぐに日本語教師として働きはじめたので、他業種の経験はありません。タイで日本語教師をした後、日本にある日本語教師派遣会社等で働いたこともありますが、やはり現場で働きたいという思いから、日本語学校に戻ってきました。
日本語キャリアマガジン編集担当者
タイでの海外経験から日本語学校以外の職場での勤務など、日本語教師ひと筋で実にさまざまなところで経験を積まれてきたのですね!

日本語教師の仕事はどうですか?

日本語キャリアマガジン編集担当者
関先生が、日本語教師として働く上で感じる”やりがい”は何ですか?
関先生
目標を持っている人の手助けができることが一番のやりがいです。学生の「わかった」や「なりたい姿になれた」瞬間に立ち合うたびに”日本語教師になって良かった”と思います。また、いろいろな文化や考え方に触れることができるのも魅力です。日本語を教える仕事ではありますが、学生たちから教わることもたくさんあります。
日本語キャリアマガジン編集担当者
誰かをサポートできるというところに一番やりがいを感じられているのですね!反対に、日本語教師として働く上で大変なことは何ですか?
関先生
文法上の微妙なニュアンスの違いを説明するのが、やはり難しいです。生涯勉強が必要な仕事だといつも感じます。また、いろいろな国、いろいろな地域から来ている学生たちが同じクラスで勉強する中、文化や習慣はもちろん考え方も様々なので、クラス運営は面白いですが気を遣うことも多いです。
日本語キャリアマガジン編集担当者
教える技術だけではなく、さまざまな文化の違いを理解することも大切であり、大変な部分でもあるのですね!

日本語教育・教師の未来はどうなる?

日本語キャリアマガジン編集担当者
コロナ禍でも大きな変化があった中で、関先生は今後の”日本語教育の未来”をどのように考えていますか?
関先生
多文化共生が進む中で日本語教育の役割はますます重要になってきています。現在は、コロナ禍という特殊な状況で訪日外国人や留学生の数が減っていますが、国内外の日本語学習者数は年々増えていますので、今後はもっと世界中で日本語教師が求められることになります。
日本語キャリアマガジン編集担当者
これからの社会では、「日本語教師」という職業がより重要な存在になっていくのですね。これから日本語教師になった際には、どのような将来的な可能性があると思いますか?
関先生
「日本国内へ留学してくるさまざまな国の留学生に日本語を教える仕事」というイメージが先行していると思いますが、日本で働いている方へのビジネス日本語レッスンや、技能実習生への配属前研修、近年増えつつある外国人児童の日本語サポートなどのお仕事もあります。日本語を学びたい人がいる場所すべてが日本語教師の職場となります。学校以外でも、自分のライフスタイルや希望に合わせた働き方、場所を見つけることができます。今はオンラインレッスンも非常に盛んですので、日本に住んでいない方々への日本語レッスンも可能です。コロナ禍が終息し、以前のように世界の行き来ができるようになれば、海外に住んで日本語を教えることもできますよ。
日本語キャリアマガジン編集担当者
たしかに「日本語教師=日本語学校で働く」というイメージがありますが、すでに日本語教師が活躍できる場所はどんどん多様化してきているのですね!

日本東京国際学院(JTIS)日本語学校について

つづいては、日本語教師養成講座を運営する日本東京国際学院(JTIS)日本語学校について、くわしくお伺いしていきたいと思います。

学校の歴史・特徴について

日本語キャリアマガジン編集担当者
日本東京国際学院の歴史について、簡単に教えていただけますか?
関先生
当校は1986年に開校して以来、35年に渡り優秀な外国人材の育成に携わってまいりました。2009年からは日本のビジネスの中心地である西新宿に校舎を移しました。学生達には日本の最先端の技術や文化に触れながら日本語能力の向上に励んでもらっています。
日本語キャリアマガジン編集担当者
非常に歴史の長い学校なのですね!日本東京国際学院ならではの特徴は何でしょうか?
 
関先生
当校は以前からデジタル化を進めており、全教室に大型ディスプレイを完備し、授業用のノートパソコンを全教員分用意しております。もちろん、昔ながらの紙教材を使用することもあり、アナログとデジタルの良い所を生かしながら授業を行っております。また、スタッフ研修にも力を入れており、新人講師向けの研修はもちろん、外部研修参加費の補助をするなど、キャリアアップ支援を充実させています。
日本語キャリアマガジン編集担当者
デジタル化を積極的に進められている学校なのですね!日本東京国際学院を運営する母体の「中央出版ホールディングス」とはどのような企業で、どのような特徴があるのでしょうか?
 
関先生
弊社は愛知県名古屋市に本社を置く、来年で創業50年を迎える教育系総合企業です。教育図書の開発、販売から事業をスタートし、現在は保育事業や子どもプログラミング教室の運営等も行っています。また、関連会社との取り組みとして、学習塾をはじめとする学習支援事業や、子ども英会話事業、通信制高校・サポート事業等を行っております。私たちはビジネスを通じて、世の中の課題解決のお手伝いをするという意のPSS(Public・Solution・Support)を合言葉に、人との出会い、絆、熱い人間関係を大切に、喜びや感動の共有を通して、共に学び、共に成長し、生きる実感を持てる社会づくりに貢献することを目指しています。

学校の教育方針・生徒・教師について

日本語キャリアマガジン編集担当者
日本東京国際学院は、主にどのような教育を行っているのでしょうか?
関先生
当校は「どんな場面で使う日本語か」を最初に示してから文法の説明を行っております。多くの日本語学校は文法を示してから場面を例示することが多いですから、逆の学習ストラテジーです。これにより、学習者は「使える日本語」を身につけることができます。また、日本で生活していく上では「ルールを理解し守ること」が何より大切だと考えております。日本の高校にいるような日本人にとっては一般的なルールを設け、「日本人的感覚」を身につけてもらいます。
日本語キャリアマガジン編集担当者
たしかに「意味が理解できても実際の使用場面がイマイチよく分からない…」という声もよく聞きます。「使用場面を先に提示してから文法の説明に移る」というのはとても興味深いですね!日本東京国際学院には、どのような生徒が在籍しているのでしょうか?
 
関先生
中国の学生と欧米諸国の学生が多く在学しています。中国の学生は有名大学や大学院への進学を目指し、放課後もEJUに向けた勉強に励んでいます。欧米の学生は専門学校を卒業後、母国での経験を生かして日本での就職を目指すケースが多いです。
日本語キャリアマガジン編集担当者
アジアだけではなく、欧米諸国の学生も多く在籍しているのですね!先生方については、どのような日本語教師が働いていますか?
 
関先生
男性教師、女性教師、若手、ベテランとバランスよく在籍しております。非常勤講師の方は比較的女性が多く活躍されています。専任講師、非常勤講師ともに当校の養成講座出身者が多く在籍しています。

日本東京国際学院日本語学校は、歴史が長い学校である一方で、デジタル化や他とは異なる教授方法を行うなど「新しい良いものを積極的に取り入れていく」という姿勢が強く感じられました。在籍している生徒も教師についても、多様性を大切にされているという印象を受けました!

日本東京国際学院(JTIS)養成講座について

さて、ここからは「日本語教師養成講座」について、HPでは知れない情報をどんどんお伺いしてきたいと思います!

校舎・施設について

校舎  教室の様子

日本語キャリアマガジン編集担当者
校舎は西新宿駅から徒歩数分という好立地にありますが、校舎・施設に特徴はありますか?
  
関先生
第1・第2教室があります。環境が静かなため、主に第2教室で講義をしています。第1教室は、日本語学校内にありますので、留学生を身近に感じることができます。イベントが実施されているときであれば、受講生も参加できます。

講座の特徴について

日本語キャリアマガジン編集担当者
教師デビューする前から留学生と交流できるのは、とても貴重ですね!続いては、多くの人が気になる「講座の特徴」について伺いたいと思います。
 
関先生
少人数制(最大10人)のため、1人1人の実習回数が多いです。初級、中級の模擬授業を経て、外国人学習者を目の前にしての教壇実習を行います。受講生からは「準備と練習が大変」との声があがりますが、その分、修了したときには大きな自信となります。また、受講生が少ないので、講義形式の授業ではなく、双方向の授業となっています。講師から質問もたくさんされますし、受講生から講師へ質問もしやすい雰囲気です。

教室

実際の授業風景の様子。

日本語キャリアマガジン編集担当者
少人数で実習の回数も多いのは、ハードではありますが実力がしっかりと身につきそうですね!養成講座は、どのような講師陣が担当しているのでしょうか?
 
関先生
日本語教育歴30年以上の経験を持つ泉先生を始め、理論編の講師は大ベテランの講師が担当しています。実習編では、現在も現場で日本語を教えている3人の講師が担当します。

教師

日本語教育歴30年以上の経験を持つ泉先生。

日本語キャリアマガジン編集担当者
経験豊富なベテランの講師に教えてもらえるのは、とっても安心ですね!受講生については、どのようなタイプの方がいらっしゃいますか?
 
関先生
様々な方がいらっしゃいますが、平日午前に毎日勉強するコースと、平日夜に週3回勉強するコースを設けているので、リタイヤされた方や主婦の方は平日午前コース、就業中の方であれば平日夜コースを選ぶ方が多いです。
日本語キャリアマガジン編集担当者
授業スケジュールは、平日午前と平日夜コースを開講しているのですね!
 

 

就職サポート・就職先について

日本語キャリアマガジン編集担当者
就職サポートについても多くの方が気になるところです。「就職サポートも万全!グループ内の日本語学校への就職が可能・3校の系列校(2017年現在)への就職ができます」「グループ企業で運営している職業紹介事業に登録(無料)をすることで、プロのスタッフが、系列校のみならず国内・海外への就職をきめ細かくサポートします。」とのことですが、具体的にどのようなサービス、斡旋が受けられるのでしょうか?
関先生
就職サポートは、しっかり個別に行います。生活スタイルや希望勤務地、教えたい学習者など、受講生によってそれぞれ違いますので、個別サポートを徹底しています。コース修了の約1か月前に就職ガイダンスを実施し、その後は適宜、個別相談を授業後に行います。併設する日本語学校はもちろん、グループ会社内の日本語学校が2校ありますので、そちらへの紹介も可能です。グループ内には海外事務所で日本語教育を実施している部署もあります。
日本語キャリアマガジン編集担当者
個別で自身の意向に沿ってサポートしてもらえるのは、とても心強いですね!修了生の具体的な就職先について、教えていただけますか?
関先生
約3割の修了生がグループ内の日本語学校へ就職しています。その他の修了生は日本国内の日本語学校や海外派遣プログラムへの参加など様々です。就職先がどこであっても、履歴書の書き方や面接、模擬授業の練習など、徹底的にサポートいたします。
日本語キャリアマガジン編集担当者
本当にさまざまなところへ就職しているのですね!本日は、お時間をいただきありがとうございました!
 

【日本東京国際学院(JTIS)養成講座】まとめ

日本東京国際学院をオススメしたい方

  • 短期間で資格を取得されたい方
  • 実習を数多くしたい方
  • 講師にたくさん質問したい方

日本東京国際学院をオススメできない方

  • 講義を聞いているだけで資格取得できるとイメージされている方

(理論編でも意見や答えを求められ、実習も数多いため)

今回インタビューをした日本東京国際学院の養成講座に興味があるという方は、下記の日本語教師アカデミーから資料の請求ができます。

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伊藤えり子

運営情報
関東在住の現役日本語教師。日本語教育能力検定試験、日本語教師養成講座を保持。実際の指導はもちろんのことオンライン事業立ち上げや教材の開発、また一般企業で経験を活かした独自の視点で情報を発信中。日本語教師キャリア マガジンのライター
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