日本語教師になるために認められている3つの資格のうちの1つが、日本語教育能力検定試験に合格することです。日本語教育能力検定試験は、日本語教師になるための資格のみならず、自分の日本語教育能力を測ることができます。そのため、日本語教師になるための3つの資格の1つ、日本語教師養成講座420時間を修了した方で、日本語教育能力検定試験を受験する方も多くいます。
今回は、そんな日本語教育能力検定試験について詳しく解説していきます。
日本語教育能力検定試験の運営母体
日本語教育能力検定試験は、公益財団法人日本国際教育支援協会(JEES)により運営されています。
JEESのウェブサイトには、
日本語教育能力検定試験は、日本語教員となるために学習している方、日本語教育に携わっている方に必要とされる基礎的な知識・能力を検定することを目的としています。
と試験の目的が記載されています。
日本語教育能力検定試験の概要
日本語教育能力検定試験は、試験Ⅰ、試験Ⅱ、試験Ⅲの3つの試験から構成されています。
内訳としては試験Ⅰと試験Ⅲが筆記、試験Ⅱが聴解となっています。
試験時間と配点は下記の通りです。
試験Ⅰ 90分 100点
試験Ⅱ 30分 40点
試験Ⅲ 120分 100点
出題範囲は多岐にわたり、「1.社会・文化・地域 2.言語と社会 3.言語と心理 4.言語と教育 5.言語一般」となっています。具体的には、1日で試験Ⅰ(90分、基礎的な知識)、試験Ⅱ(30分、音声による出題)、試験Ⅲ(120分、問題解決能力、記述式含む)の3科目を受験します。
日本語教育能力検定試験の合格ライン、合格率
日本語教育能力検定試験は、合格最低点が明らかにされておらず、年によって異なります。しかし、満点の70%ほどが合格ラインだと推定されています。
合格率は、公式サイトによると、2019年は受験者数9,426人に対して、合格者数は2,659人と発表されています。つまり、合格率は28.2%で、他の資格と比べてもかなり取得の難しい資格といえます。

受験料と試験日
日本語教育能力検定試験の受験料は、税込10,800円です。※追記 令和3年度は値上がりして、14,500円(税込)になっています。
日本語教育能力検定試験は毎年1回のみの開催で、開催都市も全国7か所(札幌、仙台、東京、愛知、大阪、広島、福岡)のみとなっています。
また、令和3年度の試験日は10月24日となっており、出願期間は7月5日から8月2日までです。
日本語教育能力検定試験は、現在認められている日本語教師になるための3つの資格のうちの1つですが、日本語教師の資格が国家資格になるという可能性が出てきています。国家資格になった場合、試験の内容が変わる可能性もあるので、日本語教師を目指している方は早めに受験した方が良いかもしれません。
日本語教師の国家資格化については、こちらの記事で詳しく解説していますので、詳しく知りたい方は参照してください。
また、勉強方法なども当メディアで紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください!

日本語教師キャリア マガジン編集部
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