日本語に対する海外の反応は?どこが難しい?人気の日本語表現も紹介

日本語に対する海外の反応

語学学習や外国人と交流する経験を通して、

「日本語に対する海外の反応って?日本語は外国人からすると、どんな風に聞こえるの?」

などと、ふと疑問に感じる方もいるでしょう。

そんな方に向けて、こちらの記事では「日本語に対する海外の反応」「外国人から見て日本語が難しい理由」を解説します。

また、世界的に有名になっている人気の日本語表現も合わせてご紹介。

母語である日本語はどんな言語なのか?普段はあまり考えることはありませんが、こちらの記事を通して、日本語についての新しい発見があったり、日本語への理解がより深まるかもしれません◎

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日本語に対する海外の反応あるある

外国人に日本語はどう聞こえる?

何気なく話している日本語ですが、「日本語」は外国人にどのような印象を持たれているのでしょうか?

日本語は世界で一番難しい言語?!

多くの外国人が抱くのは、「日本語は難しい」というイメージ

具体的にどこが難しいのか?ということに関しては、後ほどくわしく解説しますが、「日本語が世界的に見ても難しい言語である」ということは、データによっても明らかにされています。

アメリカの国務省にある「FSI(Foreign Service Institute)」と呼ばれる語学研修機関が過去に発表した「語学習得難易度ランキング」によると、日本語は「もっとも習得に時間がかかる言語」としてカテゴリー分けされています。

これは英語ネイティブ話者にとっての難易度を表すデータではありますが、習得がもっとも難しい言語グループには、日本語のほかに、韓国語・中国語・アラビア語も含まれていました。

早口に聞こえる

もう一つの特徴として、欧米人が日本語を聞くと、早口に聞こえるそうです。

これは、日本語の音節が母音中心になっていて子音の連続がなく、同じ内容を伝えようと思ったときに、欧米系の言語よりも必然的に音節が多くなってしまうため

日本人からすると、英語やフランス語などが非常に早口に聞こえますが、欧米地域の外国人も日本語に対して同じように感じているのですね。

抑揚がなく柔らかい印象

また、外国人が日本語を聞くと「抑揚がなく、流れるような柔らかい印象」を持つ人が多くいるそうです。

それは、先ほどと同じように母音中心の言語であることや、高低アクセントはあっても強弱アクセントがないことなどが、このようなイメージを持たれる理由に。

高低アクセントは、「橋(はし)と箸(はし)」「雨(あめ)と飴(あめ)」のアクセントの違いをイメージすると分かりやすいでしょう◎

反対に強弱アクセントは、英語のように単語や文単位において、一部分を強く発音したり弱く発音するアクセントのことです。

外国人が日本語を難しいと思う理由は?

日本語が難しい理由

日本語は難易度の高い言語である、という話をしましたが、実際にどこが難しいと考えられているのでしょうか?

文字の種類が多すぎる

まずは、日本語を習得するには「ひらがな」「カタカナ」「漢字」と、3種類もの文字を覚えなければならない点。

3種類の文字を使う言語など、日本語以外にはありません。

特に「漢字に馴染みのない欧米圏の人が、この3種類の文字をマスターしなければならない」と想像すると、かなりハードルが高いだろうということは予想できるでしょう。

「語順」が複雑で混乱する

英語やフランス語などは「SVO(主語+動詞+目的語)」、日本語は「SOV(主語+目的語+動詞)」といったように語順に違いがあることから、語順の複雑さに混乱してしまう人も。

また、名詞を修飾する際にも、以下のように語順の違いがあります。

英語と日本語の違い
  • ここは、私が去年訪れた場所です。

(「場所」の修飾節は、名詞のに置かれる)

  • This is the place I visited last year.

(「the place」の修飾節は、名詞のに置かれる)

韓国語は日本語と語順が非常に似ているため、韓国人にとっては簡単に感じるようですが、日本語とかけはなれた母語をもつ外国人にとっては、「語順」は難しいと感じる要素のひとつに。

「助詞」の使い方が難しい

「て・に・を・は」などの「助詞」の使い方に苦戦をする外国人も非常に多くいます。

韓国語にも「助詞」が存在しているため、韓国人にとっては難しいと感じることはないようですが、その他の外国人は「助詞」という存在自体を初めてきくという場合も。

中国語や英語は、単語の並べ方によって主語・動詞・目的語の意味関係をあらわしますが、日本語はそうではありません。

日本語の助詞

入れる助詞によって、意味が全く異なるのが日本語の特徴。

  • わたし(  )友達(  )怒る。
  • わたし(  )友達(  )怒る。
  • わたし(  )友達(  )怒る。

日本語の中・上級者であっても助詞を間違えて使ってしまったり、正しい助詞がどれか悩むこともあるほど、日本語の助詞は難しいのです

あいまいな表現が多い

思っていることをそのまま言葉で表現する文化とは異なり、相手を気遣う意図から「ストレートに気持ちを表さずに、あいまいな表現が多い」のも日本語の難しいところ。

たとえば、上司からご飯に誘われてノーと言うときには「すみません、今日は先約があって・・・」と、「〇〇なので、今日は行けません」とはっきりと断る人は少ないでしょう。

相手を傷付けまいとやんわりとした返答をしたり、場の空気に合わせた発言をするといった文化は、日本特有のもの。

そういった言葉の裏に隠された意味を理解するのが難しいという外国人は多くいます。

オノマトペを覚えるのが大変

日本語には、オノマトペ(擬態語や擬音語)が多いのも難しい点のひとつ。

たとえば、「雨がザーザー降る」「雨がしとしと降る」という二つの表現。

外国人が聞いても、「ザーザー」は「雨が激しく降る様子」、「しとしと」は「雨が静かに降る様子」と想像することはできません

状況をより詳しく説明するときなどに使用されるのがオノマトペですが、外国人にとって、それらを聞いただけでは状況をイメージできず、一つひとつの表現が何を意味しているのかを覚える必要があるのです。

世界的に知られている人気の日本語って?

最後に、外国人に知られている有名な日本語を6つご紹介します!

おもてなし

おもてなし(omotenashi)は、2020年オリンピック開催地を決める際のプレゼンテーションで「お・も・て・な・し」と、ゲストを大切にし温かく迎え入れるという「日本人の高いサービス精神」を表現したことで、世界的に広まりました。

日本のレストランやホテルのサービスや、使い手のことを考えて作られた日本製品などは、海外の人から高い評価を受けています。こういった日本人の特徴をあらわす言葉として、「おもてなし」という言葉は世界に知られているのです。

かわいい

日本のポップカルチャーを表す「かわいい(kawaii)」というワードは、世界的に知られている言葉のひとつ。

日本独自のポップカルチャーとして、アニメ・コスプレ・漫画・オタクといった言葉も海外に広まっています

特に日本のアニメは、動画配信サービスの普及にも伴ってかなりの人気を博しており、今や日本を代表する文化のひとつになっています。

もったいない

物を大切にする日本の文化として「もったいない(mottainai)」という日本語も、世界共通語になっています。

「もったいない」を表す言葉は、日本語だけに存在し、外国語に訳すことはできないと言われています。

ご飯を食べ残すのはマナー違反であるという習慣や、細かくゴミを分類してリサイクルをする文化には、海外から評価される「日本人のもったいない精神」が現れているのです。

カラオケ

カラオケは、そのまま日本語が英語になって「karaoke」として海外に浸透しています。

日本発祥のカラオケが海外に広まったのは、1980年代ごろからと言われていて、現在はアメリカや中国など世界各地にカラオケ店があります。

中国では、日本と同じように「お酒を飲んだあとにカラオケに行って歌う」という習慣もあるそうです。

弁当

「弁当(bento)」は、フランスでは”bento”という言葉が通じるほどの大ブームを引き起こしただけではなく、アニメや漫画の影響から、世界中に「日本の弁当」の存在が知れ渡ることになりました。

学校や会社へお昼ごはんを持っていく習慣は海外の国々にもありますが、日本の弁当は、色とりどりの具材で栄養バランスの取れた食事内容になっているところが、海外に注目されている理由になっているそうです。

過労死

残念ながら、「日本人は働きすぎ」というイメージを持つ外国人は非常に多くいます

働きすぎて亡くなってしまうことを表す「過労死(karoshi)」は、どの国にも該当する言葉がないことから、そのまま世界共通語として知れ渡っています。

日本語に対する海外の反応【まとめ】

いかがでしたか?

こちらの記事では、日本語に対する海外の反応や、日本語が難しいと言われる理由について解説しました。

このように「日本語や日本文化について知るのが楽しい」「海外との文化の違いに触れるのが面白い」と思った方には、外国人に日本語や日本文化を教える「日本語教師」という仕事がぴったりです◎

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日本語教師キャリア マガジン編集部

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日本語教師キャリア マガジン編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。
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