目次
文法「あまりの〜に/で」の概要
記号の見方:品詞 V(Verb)…動詞 いA(i-Adjective)…い形容詞 なA(na-Adjective)…な形容詞 N(Noun)…名詞 Adv(Adverb)…副詞
意味
Nすぎるので、…になる/なった。
Nが原因で普通ではない結果になる、という意味。
〈英訳〉so〜that…
〈中国語訳〉由於太〜才…
接続
あまりのNに
あまりのNで
JLPTレベル
日本語能力試験JLPT N2
該当文法が使わているテキスト
文法「あまりの〜に/で」とよく一緒に使われる単語
感覚・感情などの名詞
- 暑さ
- 恥ずかしさ
- 大変さ
- 難しさ
- 忙しさ
文法「あまりの〜に/で」を使った例文
- あまりの暑さで、食欲がなくなってしまった。
- 父はあまりの忙しさに、病気になって入院することになってしまった。
- N1の勉強を始めようとおもったが、あまりの難しさにギブアップしてしまった。
- 試合に負けて、あまりの悔しさに涙が止まらなかった。
- ウエディングドレスを着た彼女を見て、あまりの綺麗さに声を失ってしまった。
- 転んで骨折したとき、あまりの激痛に、思わず叫び声をあげた。
- 妻が作ってくれた料理のあまりのおいしさに、ついつい食べ過ぎた。
- 熱っぽいと思ったが、無理して出勤したところ、あまりの具合の悪さで倒れてしまった。
- 夜道、知らない男の人に追いかけられて、あまりの恐怖に声も出なかった。
- 帰宅時、あまりの寒さについ暖かそうなカフェに立ち寄った。
文法「あまりの〜に/で」を使った導入例
導入例
わたしは骨折したことがあります。 サッカーの練習をしているときに、ゴールの前で転んでしまったんです。 骨が折れたとき、とても痛くて、思わずギャー!!と叫び声をあげてしまいました。 →骨が折れたとき、とても痛くて、思わず叫び声をあげた。 骨がおれたとき、あまりの痛さに、思わず叫び声をあげた。 「あまりの〜に/で」という文法は、「とても〜(感覚・感情・状態)なので…という結果になった」という意味です。 「前件の状態がひどくて、後件の結果になった」ということですので、後件はよくない結果が多いです。
先生: サッカーの試合に負けてしまいました。とても悔しくて、涙が止まりませんでした…。 生徒: サッカーの試合に負けて、あまりの悔しさに、涙が止まりませんでした。 先生: 授業中、とても眠くて、ぐっすり寝てしまいました。 生徒: 授業中、あまりの眠さに、ぐっすり寝てしまいました。 先生: とても忙しくて、病院に行く時間もありません。 生徒: あまりの忙しさに、病院に行く時間もありません。
学習者がよく間違う似た文法
〜のあまり
同じ意味の文法に「〜のあまり」という言い方もあります。
骨が折れたとき、あまりの痛さに思わず叫び声をあげた。(○)
骨が折れたとき、痛さのあまりに思わず叫び声をあげた。(○)
留学中、母はあまりの心配で毎日のように電話をかけてきた。(○)
留学中、母は心配のあまり毎日のように電話をかけてきた。(○)
ただし、「あまりのNに/で」は名詞のみなので、表現に注意しましょう。
ゆうべ、あまりのお酒を飲んだで、今朝は頭痛がひどかった。(×)
→ゆうべ、あまりの飲酒量で今朝は頭痛がひどかった。(○)
ゆうべ、たくさんお酒を飲んだあまりに、今朝は頭痛がひどかった。(○)
日本語教師キャリア マガジン編集部
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