【文法解説】日本語能力試験 JLPT N5「~ながら」例文・導入例・学習者からよく聞かれる質問も!

 

先生
こちらの記事は下記のような方を想定した文法解説記事となっております!

  • 日本語能力試験 JLPT N5の文法「~ながら」を初めて教える事になった日本語教師
  • 久しぶりに「~ながら」の文法を教えることになり内容を確認したい日本語教師
  • 日本語教師になることに興味がある/勉強中の方

文法「~ながら」の概要

記事中に登場する記号の見方

記号の見方:品詞

V(Verb)…動詞

いA(i-Adjective)…い形容詞

なA(na-Adjective)…な形容詞

N(Noun)…名詞

Adv(Adverb)…副詞

意味

~2つのことを同時に行う。

〈英訳〉to do something while〜

接続

(Vます形)〜ます+ながら

JLPTレベル

日本語能力試験 JLPT N5

該当文法が使わているテキスト

文法「~ながら」とよく一緒に使われる表現

  • テレビを見ます。
  • コーヒーを飲みます。
  • 歩きます。
  • 働きます。
  • 友達と話します。

文法「~ながら」を使った例文

  • 歩きながら話します。
  • テレビを見ながら朝ごはんを食べます。
  • 音楽を聞きながら部屋を掃除します。
  • ラジオを聞きながら運転します。
  • 友達と話しながら食事します。
  • コーヒーを飲みながら新聞を読みます。
  • メモしながら聞いてください。
  • お茶を飲みながら話しませんか。
  • 歩きながらたばこを吸ってはいけません。
  • 働きながら大学で勉強しています。

文法「~ながら」を使った導入例

導入例1

 

先生
短い時間に2つの行為を行う用法の導入です。テレビを見ながら食事している人の絵カードを用意します。

教師:(テレビを隠して)朝ごはんを食べます。(ごはんの方を隠して)テレビを見ます。テレビを見たいです。朝ごはんを食べたいです。時間がありませんから、2つします。テレビを見ながら朝ごはんを食べます。

 

先生
下記を板書します。

テレビを見ます+ながら朝ごはんを食べます。

 

先生
音楽を聞きながら勉強している人の絵カードを用意します。

教師:音楽を聞きます。勉強します。「ながら」で言ってください。

学生:音楽を聞きながら勉強します。

導入例2

 

先生
長期間にわたり2つの行為を行う用法の導入です。昼間勉強して、夜働いている人の絵カードを用意します。

教師:この人は大学で勉強しています。物価が高いですから、アルバイトもしています。アルバイトしながら大学で勉強しています。

 

先生
「テレビを見ながら朝ごはんを食べる」のように短い時間の行為ではなく、2つの行為を長い間行っていることを理解させましょう。学生に「〜さんはどうですか」と問いかけ、「ながら」を使って言わせてみましょう。

「〜ながら」を教える際のポイント

 

先生
前件と後件で主語は同じになります。

×「田中さんは話しながら、私は勉強します。」

 

先生
また、後件に重点をおきます。

×「本を読みながら、辞書で調べます」
○「辞書で調べながら、本を読みます」

学習者からよく聞かれる質問

 

先生
「砂糖を入れてコーヒーを飲みます」(付帯)と「砂糖を入れながらコーヒーを飲みます」の違いがわからないと聞かれるかもしれません。砂糖をコップに入れる動作を続けて、同時にコーヒーを飲む動作をすると、前者と後者の違いがわかります。付帯の学習の際に質問があれば説明しましょう。

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日本語教師キャリア マガジン編集部

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日本語教師キャリア マガジン編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。