【文法解説】日本語能力試験 JLPT N5「〜ないでください」例文・導入例・誤用例も!

 

先生
こちらの記事は下記のような方を想定した文法解説記事となっております!

  • 日本語能力試験 JLPT N5の文法「~ないでください」を初めて教える事になった日本語教師
  • 久しぶりに「~ないでください」の文法を教えることになり内容を確認したい日本語教師
  • 日本語教師になることに興味がある/勉強中の方

文法「~ないでください」の概要

記事中に登場する記号の見方

記号の見方:品詞

V(Verb)…動詞

いA(i-Adjective)…い形容詞

なA(na-Adjective)…な形容詞

N(Noun)…名詞

Adv(Adverb)…副詞

意味

行為の禁止を伝える表現。
また何かを配慮したい時にも使う。

〈英訳〉Don’t

接続

Vない形+ないでください。

JLPTレベル

日本語能力試験 JLPT N5

該当文法が使わているテキスト

文法「〜ないでください」とよく一緒に使われる単語

動詞

  • 飲みます。
  • 見ます。
  • 話します。
  • 触ります。
  • 心配します。

文法「~ないでください」を使った例文

  • 英語で話さないでください
  • 辞書を見ないでください
  • 飲み物を飲まないでください
  • 絵に触らないでください
  • 写真を撮らないでください
  • たばこを吸わないでください
  • 今日はシャワーを浴びないでください
  • ボールペンで書かないでください
  • 心配しないでください
  • かばんを忘れないでください

文法「~ないでください」を使った導入例

導入例1

 

先生
クラスで先生が学生たちに「飲み物を飲むのはだめ」、「英語で話すのはだめ」などと説明している絵カードを用意しましょう。

教師:先生が学生に言います。辞書を見ます。いいですか。

学生:だめです。

教師:辞書を見ます。だめです。辞書を見ないでください。話します。話さないでください。「ない形+ないでください」です。

 

先生
ない形の作り方を説明します。「ない」の前の部分までがない形です。

(Ⅲ)グループ

します → しない

来ます → 来ない

 

(Ⅱ)グループ

たべます → たべない

起きます → 起きない

 

先生
(Ⅱ)グループは「ます」をとって、「ない」をつけると説明します。

(Ⅰ)グループ

ます → いかない

ます → 帰らない

ます → 急がない

ます → 吸わない

ます → 読まない

ます → 待たない

ます → 呼ばない

ます → 話さない

 

先生
(Ⅰ)グループは太字の部分が、iの音からaの音に変わっていることを説明します。また、「吸います」は「すあない」ではなく、「吸わない」となります。「あります」も「ない」となりますが、これは普通形の学習で扱えば良いでしょう。

学習者がよくする文法「~ないでください」の誤用例

先生
「来ます」を「きない」と言ってしまう学生がいるので注意が必要です。口頭練習をしっかりすることが大切です。また、電車で隣に座った人に「携帯を使わないでください」と言うとびっくりされます。知らない人には使えないことを伝えましょう。

学習者からよく聞かれる質問

先生
「ないでください」、「てはいけません」の違いを聞かれるかもしれませんが、前者は指示、お願いをする場合、後者はルールを言いたい時に使います。

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日本語教師キャリア マガジン編集部

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日本語教師キャリア マガジン編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。