【文法解説】日本語能力試験JLPT N5「~がいちばん」例文・導入・誤用例・よく聞かれる質問も!

先生
こちらの記事は下記のような方を想定した文法解説記事となっております!
  • JLPT N5の文法「~がいちばん」を初めて教える事になった日本語教師
  • 久しぶりに「~がいちばん」の文法を教えることになり内容を確認したい日本語教師
  • 日本語教師になることに興味がある/勉強中の方

文法「~がいちばん」の概要

記事中に登場する記号の見方

記号の見方:品詞

V(Verb)…動詞

いA(i-Adjective)…い形容詞

なA(na-Adjective)…な形容詞

N(Noun)…名詞

Adv(Adverb)…副詞

意味

比較する全てのもの(3つ以上)の中で、最も程度が高いことを表す

〈英訳〉the best

接続

N + がいちばん

JLPTレベル

日本語能力試験JLPT N5

該当文法が使わているテキスト

文法「~がいちばん」とよく一緒に使われる単語

名詞

  • てんぷら
  • すきやき
  • すし
  • 富士山

文法「~がいちばん」を使った例文

  • 日本料理で、てんぷらがいちばん好きです。
  • 日本料理で、すきやきがいちばん有名です。
  • 日本料理で、すしがいちばん人気があります。
  • 日本では、富士山がいちばん高いです。
  • 世界では、エベレストがいちばん高いです。
  • 世界では、中国がいちばん人口が多いです。
  • 1年で、春がいちばん好きです。
  • 1年で、8月がいちばん暑いです。
  • クラスで、Aさんがいちばん絵が上手です。
  • 学校で、Bさんがいちばん日本語が上手です。

文法「~がいちばん」を使った導入例

導入例1

先生
先生と学生が好きな日本料理の話をしているという場面を提示します。

先生:日本料理は好きですか。

学生:はい、好きです。

先生:てんぷらとすきやきとどちらが好きですか。

学生:てんぷらのほうが好きです。

先生:日本料理で、何がいちばん好きですか。

学生:すしがいちばん好きです。

導入例2

先生
先生と学生が日本の四季について話しているという場面を提示します。

先生:日本は1年に4つの季節があります。春、夏、秋、冬です。いつがいちばん暑いですか。

学生:夏がいちばん暑いです。

先生:それでは、いつがいちばん寒いですか。

学生:冬がいちばん寒いです。

先生:私は春がいちばん好きです。Aさんは、いつがいちばん好きですか?

学生:私は秋がいちばん好きです。

学習者がよく間違う似た文法

先生
「AはBより〜です」と混同する学生が多いです。比較するものが2つだけの時は「AはBより〜です」を使います。一方、「~がいちばん」は比較するものが3つ以上の時に使い、全てのものの中で最も程度が高いことを表します。

学習者がよくする文法「~がいちばん」の誤用例

先生
「N₁のほういちばん~です」や「N₁とN₂とどちらいちばん~ですか」のような間違いが見られます。
誤用例(学習者) 誤用訂正例(教師)
「すきやきのほうがいちばん好きです」 「すきやきがいちばん好きです」
「富士山のほうがいちばん高いです」 「富士山がいちばん高いです」
「春と夏とどちらがいちばん好きですか」 「春と夏とどちらが好きですか」
「秋と冬とどちらがいちばん寒いですか」 「秋と冬とどちらが寒いですか」

 

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日本語教師キャリア マガジン編集部

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日本語教師キャリア マガジン編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。