【文法解説】日本語能力試験 JLPT N3「~うちに」例文・導入例・誤用例も!

先生
こちらの記事は下記のような方を想定した文法解説記事となっております!
  • 日本語能力試験 JLPT N3の文法「~うちに」を初めて教える事になった日本語教師
  • 久しぶりに「~うちに」の文法を教えることになり内容を確認したい日本語教師
  • 日本語教師になることに興味がある/勉強中の方

文法「~うちに」の概要

記事中に登場する記号の見方

記号の見方:品詞

V(Verb)…動詞

いA(i-Adjective)…い形容詞

なA(na-Adjective)…な形容詞

N(Noun)…名詞

Adv(Adverb)…副詞

意味

~の間に (※「~ないうちに」=~する前に)

〈英訳〉while~, before~

接続

V-辞書形/ている/ない形+うちに

いA-い/なA-な/N-の+うちに

JLPTレベル

日本語能力試験 JLPT N3

該当文法が使わているテキスト

文法「~うちに」とよく一緒に使われる単語

動詞

  • 忘れます
  • います
  • 冷めます
  • 練習します
  • ~なります

形容詞

  • 若い
  • 元気な

文法「~うちに」を使った例文

  • 明るいうちに、準備をしておきましょう。
  • 若いうちに、いろいろな経験をしておきたいです。
  • 両親が元気なうちに、一緒に旅行に行きたいです。。
  • 涼しい朝のうちに、花に水をやっておきます。
  • 日本にいるうちに、一度富士山に登ってみたいです。。
  • 時間が経つうちに、だんだん忘れてしまいます。
  • 毎日話をしているうちに、彼女のことが好きになってきた。
  • 練習しているうちに、上手になります。
  • 暗くならないうちに、家に帰りましょう。
  • 忘れないうちに、メモしておきます。
  • 冷めないうちに、召し上がってください。

文法「~うちに」を使った導入例

導入例1

先生
夏休み、お母さんと子供が話している場面を提示します。

母:朝、涼しいうちに、庭の花に水をやっておいてくれる?

息子:うん、わかった。

母:宿題はやったの?

息子:‥‥。ううん、まだ。

母:朝のうちに、今日の分の宿題をやってしまいなさいよ。

息子:はーい。ねぇ、お母さん、宿題が終わったら、昼から友達のうちに遊びに行ってもいい?

母:いいけど、暗くならないうちに、帰ってこないとだめよ。

息子:うん、わかった!

先生
ここで学習者に息子は何をするか質問します。

生徒:涼しいうちに、庭の花に水をやります。

生徒:朝のうちに宿題をします。

生徒:暗くならないうちに、家に帰ります。

導入例2

先生
日本人学生と留学生が話している場面を提示します。

大木:あ、リンさん、こんにちは。何してるんですか?

リン:大木さん、こんにちは。さっきの授業で聞いた大事なことを、

忘れないうちにノートにまとめているんです。

大木:へえ。すごいですね。ところで、リンさんは北海道に行ったことがありますか。

リン:いえ、まだ。日本にいるうちに、一度は行ってみたいと思っているんですが…。

大木:そうですか。実は今度、ゼミのみんなと北海道に行こうと思っていて、

リンさんも一緒にどうかな、と思って。

リン:本当ですか。ぜひ一緒に行きたいです。

大木:よかった、じゃ、また連絡しますね。

リン:わかりました。待ってます。

先生
ここで学習者にリンさんが何をしているか、何をしたいか質問します。

生徒:忘れないうちに、授業の大事なところをまとめています。

生徒:日本にいるうちに、北海道に行きたいと思っています。

学習者がよく間違う似た文法

「V-辞書形+前に」

「V-ない+うちに」と意味は同じですが、接続が違うので注意が必要です。

(例)

  • 暗くならないうちに = 暗くなる前に
  • 忘れないうちに = 忘れる前に
  • 冷めないうちに = 冷める前に
  • 汚れがひどくならないうちに = 汚れがひどくなる前に
  • 気が変わらないうちに = 気が変わる前に

 

学習者がよくする文法「~うちに」の誤用例

先生
接続が「ない形」の場合とその他の場合で、意味が異なるので、別々に練習したほうがいいでしょう。特に「ない形」で接続しないと意味が通らないことがあるので注意が必要です。

例)

  • 忘れないうちに(×忘れるうちに)
  • 冷めないうちに(×冷めるうちに)
  • 暗いうちに ⇔ 暗くならないうちに (意味が全く異なる)

 

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日本語教師キャリア マガジン編集部

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日本語教師キャリア マガジン編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。