【文法解説】日本語能力試験JLPT N3「〜てはじめて」例文・導入・誤用例も!

 

先生
こちらの記事は下記のような方を想定した文法解説記事となっております!

  • 日本語能力試験JLPT N3の文法「~てはじめて」を初めて教える事になった日本語教師
  • 久しぶりに「~てはじめて」の文法を教えることになり内容を確認したい日本語教師
  • 日本語教師になることに興味がある/勉強中の方

文法「~てはじめて」の概要

記事中に登場する記号の見方

記号の見方:品詞

V(Verb)…動詞

いA(i-Adjective)…い形容詞

なA(na-Adjective)…な形容詞

N(Noun)…名詞

Adv(Adverb)…副詞

意味

これまで知らなかったけれど、初めて経験してみて分かったことを伝える表現
〈英訳〉An expression that tell what you didn’t know before but found out after experiencing it for the first time.

接続

Vて + はじめて

JLPTレベル

日本語能力試験JLPT N3

該当文法が使わているテキスト

文法「~てはじめて」とよく一緒に使われる単語

動詞

  • 行きます
  • なります
  • 生まれます
  • します

文法「~てはじめて」を使った例文

  • 海外に行ってはじめて日本のコンビニの便利さに気がついた。
  • 韓国に行ってはじめてキムチを食べた。
  • 実家を出て一人で暮らしてはじめて両親のありがたさを知った。
  • 外国人の人と話してはじめてもっと英語を勉強したいと思った。
  • 大学に行ってはじめて勉強のおもしろさを知った。
  • 病気になってはじめて食事の大切さを知った。
  • 社会人になってはじめてお金を稼ぐことの大切さが分かった。
  • アルバイトをしてはじめて働くことの大変さを感じた。
  • 自分に子どもが生まれてはじめて子育ての大変さを知った。
  • 地元を離れてはじめてその土地の良さに気づいた。

文法「~てはじめて」を使った導入例

導入例1

先生
一人暮らしを始めたばかりの男の子が、家事に奮闘している絵を見せます。

T=教師、S=学習者

T:見てください。この男の子は何をしていますか?
S:掃除をしています。
S:洗濯をしています。
S:料理をしています。
T:そうですね、この男の子は、掃除、洗濯、料理をしています。自分で家事をしています。
T:この男の子、ちょっと前まではお父さんとお母さんと一緒に暮らしていました。最近一人暮らしを始めました。家事、大変そうですね。
T:「一人暮らしをしてはじめて両親のありがたさを知った。」(リピートを促す)
S:「一人暮らしをしてはじめて両親のありがたさを知った。」(リピート)

導入例2

先生
子猫の写真を見せます。

T:見てください。これは何ですか?
S:猫です。
T:そうです、猫の子どもです。子猫です。猫を飼ったことはありますか?
S:いいえ、ありません。
S:はい、あります。
T:子猫は小さくてかわいいですよね。でも、まだミルクを飲む赤ちゃんのお世話は実は大変なんです。4時間ごとにミルクをあげなければならないんですよ。子猫の世話をするまで知りませんでした。
T:子猫を飼ってはじめて世話が大変だということを知った。(リピートを促す)
S:子猫を飼ってはじめて世話が大変だということを知った。(リピート)

学習者がよくする文法「~てはじめて」の誤用例

先生
て形で接続できるよう練習しましょう。

誤)子猫を飼いはじめて世話が大変だということを知った。
正)子猫を飼ってはじめて世話が大変だということを知った。

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日本語教師キャリア マガジン編集部

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日本語教師キャリア マガジン編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。