【文法解説】日本語能力試験JLPT N3「つい~てしまう」例文・導入・教える際のポイントも!

先生
こちらの記事は下記のような方を想定した文法解説記事となっております!

  • 日本語能力試験JLPT N3の文法「つい~てしまう」を初めて教える事になった日本語教師
  • 久しぶりに「つい~てしまう」の文法を教えることになり内容を確認したい日本語教師
  • 日本語教師になることに興味がある/勉強中の方

文法「つい~てしまう」の概要

記事中に登場する記号の見方

記号の見方:品詞

V(Verb)…動詞

いA(i-Adjective)…い形容詞

なA(na-Adjective)…な形容詞

N(Noun)…名詞

Adv(Adverb)…副詞

意味

思っていなかった、計画していなかったのに、〜をする。
〈英訳〉to do something against one’s will

接続

Vて形+しまう

JLPTレベル

日本語能力試験JLPT N3

該当文法が使わているテキスト

文法「つい~てしまう」とよく一緒に使われる単語

動詞

  • つい買ってしまう。
  • つい言ってしまう。
  • つい食べてしまう。
  • つい飲んでしまう。
  • つい手が出てしまう。

文法「つい~てしまう」を使った例文

  • とても素敵な食器を見つけて、つい買ってしまった
  • 言ってはいけないのに、我慢できずつい言ってしまった
  • ダイエット中だから気をつけているのに、つい食べ過ぎてしまった
  • 最近お酒は飲まないようにしているのに、つい飲んでしまった
  • 彼は怒るとつい手が先に出てしまう
  • 親につい嘘をついてしまった
  • 子供につい言い過ぎてしまった
  • つい怒り過ぎてしまった
  • 友達とつい長電話してしまい、もう23時だ。
  • もうすぐテストなのに、ついだらだら過ごしてしまった

文法「つい~てしまう」を使った導入例

導入例1

先生
ダイエットをしているので、甘いものを食べないようにしている人を話題にします。

教師:ダイエットをしていたら、何を食べないようにしますか。

学生:甘いもの、カロリーが高いもの。

教師:そうですね。スーパーに行ったらチョコレートがありました。Aさんはダイエットしています。甘いものが好きです。買いますか。

学生A:いいえ。我慢します。

教師:Bさんは?

学生B:我慢できません。買います。

教師:ダイエットをしているのに、買いました。買おうと思っていなかったのに。ダイエット中なのに、ついチョコレートを買ってしまった

導入例2

教師:久しぶりに国の友達と電話で話しました。明日テストなので、長く話さないようにしようと思っていました。でも、気付いたら3時間経っていました。

友達とつい長電話してしまった

先生
「つい〜てしまう」は、「そのつもりはなかったのに、〜をした」という意味を表すと説明しましょう。また、後悔の気持ちがあることも説明しましょう。

教える際のポイント

先生
初級で学習した「全部読んでしまいました(完了)」、「片付けてしまいます(未来完了)」、「傘を忘れてしまいました(残念)」とは用法が異なるため、学習者が混乱しているようであれば復習を行いましょう。また、例文にある文の前件や後件を空白にして作文を作らせてもよいでしょう。
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日本語教師キャリア マガジン編集部

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日本語教師キャリア マガジン編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。