こちらの記事は下記のような方を想定した文法解説記事となっております!
- 日本語能力試験JLPT N4の文法「~出す」を初めて教える事になった日本語教師
- 久しぶりに「~出す」の文法を教えることになり内容を確認したい日本語教師
- 日本語教師になることに興味がある/勉強中の方
目次
文法「~出す」の概要
記事中に登場する記号の見方
記号の見方:品詞
V(Verb)…動詞
いA(i-Adjective)…い形容詞
なA(na-Adjective)…な形容詞
N(Noun)…名詞
Adv(Adverb)…副詞
意味
動作の開始
〈英訳〉Starting the operation
接続
Vます + 出す
JLPTレベル
日本語能力試験JLPT N4
文法「~出す」とよく一緒に使われる単語
- 突然
- 急に
- いきなり
- 一斉に
文法「~出す」を使った例文
- 隣の人が急に笑い出しました。
- 突然雨が降り出したので、急いで家に帰りました。
- パトカーがいきなりすごいスピードで走り出しました。
- 突然警報機が鳴り出したので、びっくりしました。
- 壊れていると思っていた時計が、急に動き出しました。
- 信号が青になったので、歩行者が一斉に歩き出しました。
- 先生の誕生日なので、クラス全員が突然お祝いの歌を歌い出しました。
- 車を運転していると、子どもが急に飛び出してきて、慌ててブレーキを踏みました。
- 楽しく話をしていたのに、なぜか友達が急に怒り出しました。
- 動物園のゴリラが、突然檻から逃げ出しました。
文法「~出す」を使った導入例
導入例1
寝ていた赤ちゃんが目を覚まして突然泣き出したという場面を提示します。
先生:(赤ちゃんが寝ている絵もしくは写真を生徒に見せる)
先生:見てください。これは誰ですか?
生徒:赤ちゃんです。
先生:そうです、赤ちゃんですね。何をしていますか? 起きていますか?
生徒:寝ています。
先生:そうです、寝ていますね。
先生:(赤ちゃんが泣き出した絵もしくは写真を生徒に見せる)
先生:あ、赤ちゃんが起きました。起きてすぐに泣きました。赤ちゃんが突然泣き出しました。
ここで学習者に田中さんはAさんに何を教えたか質問します。
生徒:赤ちゃんは、起きてすぐに泣き出しました。
生徒:赤ちゃんは、急に泣き出しました。
導入例2
田中さんの飼っている犬が突然吠え出した場面を提示します。
シロ(犬):ワン、ワン、ワン! (急に吠え始めた様子)
田中さん:シロ、急に吠え出したけど、どうしたの?
シロ(犬):ウー、ワンワン!
田中さん:あぁ、猫が塀の上を歩いているのね。
ここで学習者にシロは猫を見てどうしたか質問します。
生徒:シロは、猫を見つけて急に吠え出しました。
生徒:シロは、猫を見つけて急に怒り出しました。
学習者がよく間違う似た文法
N4文法「始める」
意思を表現したい場合に「〜出す」は使えない。
学習者がよくする文法「~出す」の誤用例
「〜出す」と「〜始める」の混同、また接続の間違いに気をつけましょう。
1)動作の開始を表現する時に「〜始める」を使う
誤)車を運転していると、突然子どもが飛び始めたのでびっくりした。
正)車を運転していると、突然子どもが飛び出したのでびっくりした。
2)接続の間違い
誤)車が急に動く出します
正)車が急に動き出します
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日本語教師キャリア マガジン編集部
運営情報日本語教師キャリア マガジン編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。
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