【文法解説】日本語能力試験 JLPT N2「~をめぐって」例文・導入例・誤用例も!

先生
こちらの記事は下記のような方を想定した文法解説記事となっております!
  • 日本語能力試験 JLPT N2の文法「~をめぐって」を初めて教える事になった日本語教師
  • 久しぶりに「~をめぐって」の文法を教えることになり内容を確認したい日本語教師
  • 日本語教師になることに興味がある/勉強中の方

文法「~をめぐって」の概要

記事中に登場する記号の見方

記号の見方:品詞

V(Verb)…動詞

いA(i-Adjective)…い形容詞

なA(na-Adjective)…な形容詞

N(Noun)…名詞

Adv(Adverb)…副詞

意味

~について(ある事柄について、二人以上の人が議論したり、争ったりする。~は争点になること)

〈英訳〉to argue/discuss/fight etc…over ~

接続

N+をめぐって

JLPTレベル

日本語能力試験 JLPT N2

該当文法が使わているテキスト

文法「~をめぐって」とよく一緒に使われる後件の動詞

動詞

  • 争います
  • 討論します
  • 議論します
  • 話し合います
  • 対立します
  • けんかします

文法「~をめぐって」を使った例文

  • 祖母の遺産をめぐって、兄弟が争っています。
  • 座席をめぐって、客同士がけんかになりました。
  • 1人の女性をめぐって、3人の男性が争っています。
  • 空港の建設をめぐって、住民との対立が続いています。
  • その法律の解釈をめぐって、意見が分かれています。
  • プロジェクトの進め方をめぐって、A部長とB部長が言い争っています。
  • その国では民族の独立をめぐって、内戦が起こりました。
  • くじら漁をめぐっては、国家間で意見がわかれています。
  • 国会では、今年度の予算をめぐる議論が行われています。
  • その土地をめぐる紛争が続いています。

文法「~をめぐって」を使った導入例

導入例1

先生
2人がある人たちについて話しているという場面を提示します。

キム:田中君と木村君、佐藤さんをめぐって、けんかをしているらしいよ。

松田:えー?三角関係なの!でも、木村君って、お金をめぐって、小川くんとも

トラブルになってたよね。

キム:そうなの?それは知らなかった。

松田:けんかがひどくならなければいいけど・・・。

先生
ここで学習者に木村君がだれと、どんなことでけんかやトラブルになっているかを質問します。

生徒:田中君と、佐藤さんをめぐって、けんかになっています。

生徒:小川君と、お金をめぐって、トラブルになっています。

導入例2

先生
2人がA国とB国について話しているという場面を提示します。

サラ:A国とB国の、資源をめぐる争いが激しくなっていますね。

田中:そうですね。現代社会において、資源を手に入れることは大切ですからね。

サラ:A国とB国だけでなく、他の国々の間でも、土地や水、

石油をめぐって対立が続いている所もありますね。

田中:そうですね。国と国の間で、ルールや歴史的背景をめぐって、意見がわかれるのはしかたがないことですが、平和的な解決方法を見つけてほしいですね。

先生
ここで2人の会話に出てきた「~をめぐって」の部分をまとめます。

教師:国と国の間で、資源をめぐって争いが起きています。

教師:国と国の間で、ルールや歴史的背景をめぐって、意見がわかれるのはしかたがありません。

学習者がよく間違う似た文法

「~について」と同じように使ってしまう場合があるので、注意が必要です。誤用例は下記の通りです。

 

学習者がよくする文法「~をめぐって」の誤用例

先生
「~をめぐって」は「~について・・・する」という意味ですが、①2人以上ですることでなければこの文法を使えないこと、および②客観的描写に用いられるという点に注意が必要です。

①一人ですることは描写できない

×環境問題をめぐって話します。(→〇~について)

×環境問題をめぐって研究しています。(→〇~について)

②客観的描写に用いられる

×所有権をめぐって、話し合いましょう。(→〇~について)

〇所有権をめぐって、話し合いが行われている

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日本語情報バンク編集部

日本語情報バンク編集部

日本語情報バンク編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。