【インドで日本語教師】人材開発と育成を行う企業の社長に仕事や生活について聞きました!

今回はインドで17年の歴史があり、人材派遣及び育成を行なっているNAVIS Human Resources Pvt,Ltd.の現地社長である鴛渕(おしぶち)さんにインタビューを行いました!(※取材日 2020年7月22日(水) zoomを用いて行いました)

インド企業での日本語教師としての仕事内容、やりがい・意義、事業所のあるバンガロールでの生活、また鴛渕社長 個人のことについても根掘り葉掘り伺ってきました。

(鴛渕社長 NAVIS Human Resources Pvt,Ltd.(インド))

日本語情報バンク編集担当者
本日はよろしくお願いします!
鴛渕さん
よろしくお願いします。

NAVIS Human Resources Pvt,Ltd.について教えてください!

(NAVIS バンガロールオフィス)

会社のことについて

日本語情報バンク編集担当者
早速なのですが、NAVISってどんなことを行なっている会社なんですか?
鴛渕さん
ひと言で言うと人材開発と育成の会社になります。具体的には大きく2つ事業を行なっていて、1つはインドでの企業向け日本語の研修事業で、もう1つは、技能実習制度や特定技能を通したインド人看護師に日本語研修を実施し、介護人材として日本への派遣しています。
日本語情報バンク編集担当者
なるほど、ではそれぞれの事業について、詳しく教えていただいてもいいですか?
鴛渕さん
はい、日本語の企業研修は、インド最高学府であるインド工科大学(IIT)やインド経営大学院(IIM)など、日本でいうところの東大にあたるインドの優秀な学生を毎年、日本の大手企業がこぞって採用するんです。弊社のクライアントでいうと、、、SONYさんとか村田製作所さんのような大手が採用したインド人社員に、日本に来る前の準備として日本語や文化、商習慣などを教えています。
日本語情報バンク編集担当者
かなり大手の会社とのお付き合いがあるんですね!では介護人材の育成の方はどうでしょう?
鴛渕さん
日本で介護人材が不足しているのはご存知だと思います。そこで弊社ではインド人看護師を日本で通用する日本語教育をし、技能実習制度や特定技能制度を通して送り出しをしています。特にNAVISの研修生は5ヶ月でN3合格レベルに到達し、通常のコミュニケーションが出来るようになるというスピードが特徴なんです!
日本語情報バンク編集担当者
5ヶ月でN3ですか?通常ではなかな聞かないような速さですが、一体どんな秘密があるのでしょうか?
鴛渕さん
そうですね、もちろんインド人の語学習得能力の高さはあると思いますが、やはりNAVISの強みはインド人に対する日本語教育ノウハウが豊富なことと、授業もテキストもオリジナルのものを使っていること、また何と言っても講師が全員、日本語講師資格保持者かつ日本人であるというポイントだと思っています。
日本語情報バンク編集担当者
日本人の日本語教師が活躍しているからこそ、短い期間に結果を出すことができるんですね!

NAVISで働いている日本語教師について

日本語情報バンク編集担当者
ではNAVISではどんな方が働いていらっしゃいますか?
鴛渕さん
会社全体としては3分の2がインド人で、残りの3分の1が日本人講師という構成です。
日本語情報バンク編集担当者
インドの方が多いのですね!では日本人の講師の方はどのような方が多いのでしょうか?
鴛渕さん
年齢層としては20代から50代の方まで幅広く、様々な方と一緒に働いていますよ。
日本語情報バンク編集担当者
みなさんどのような理由でインドで、またNAVISで働いていらっしゃるんですか?
鴛渕さん
NAVISの目指しているところや、行なっていることに共感をして働いている方はもちろんのこと、インドに来たことがあって好きな人や、行ったことはないけれど以前から興味があった方とか、、、はたまたインドという新しいチャレンジングな環境で日本語教師をしたくて、来られた方など様々な方がいらっしゃいます!

インドでの生活について教えてください!

インドでの生活全般について

日本語情報バンク編集担当者
インドでの生活って実際どんな感じなのでしょうか?テレビで見る牛が街を自由に歩いているというイメージが強いのですが、、、
鴛渕さん
初めは文化や人、習慣、リズムなどの違いで戸惑うことも正直、多少あります。例えばインドでは日本のようにカッチっと決まったルールがないこととかですかね。ただ逆にそれに慣れてしまうと、何事も当たり前じゃないということが居心地が良かったり、インドという環境に身を置くことで、新しい自分が発見できたり、磨かれたりと。実際、私はインドの方が日本より過ごしやすいと感じてます(笑)
日本語情報バンク編集担当者
そうなんですね!では会社のあるバンガロールではみなさんどんな生活を送っているのですか?
鴛渕さん
バンガロールはインドのシリコンバーレーとも言われていて食料品とか、病院とか、交通機関も全てキャッシュレスで携帯さえあれば過ごせるので非常に楽なんです。一方でインドらしいと文化や情景も混在しているのですごく新鮮な環境ですね。
日本語情報バンク編集担当者
実際に聞いてみて、イメージと全然違いました!ところでインドでの食事や生活費はどうでしょうか?

インドでの食事や生活費について

鴛渕さん
バンガロールは南インドになるのですが、基本的に豆や米が中心で、油っ気が少ないことが特徴です。また日本食のお店もありますが、やはり高いので、みなさん基本的には自炊をすることが多いですかね。
日本語情報バンク編集担当者
なるほど。自炊をするとなると新鮮な野菜があるかとか、宗教的にお肉が手に入るのか正直、気になってしまいます、、、。
鴛渕さん
もちろん4、5年以上前は店頭に並ぶ食材のバリエーション少なかったです。最近はなんでも手に入るようになりました。バンガロールはIT企業のメッカなのでインドの中でも外国人が多く食の選択肢も豊富です。お酒も飲めますし、お肉は牛肉も、鶏肉も、豚肉も食べることができるので特に困ることはないですね。フードデリバリーも流行っているので、忙しかったり、面倒な時には活用できます。
日本語情報バンク編集担当者
日本で生活するのと大差なさそうですし、なんなら日本より便利そうですね!月の生活費はどれくらい想定していればいいでしょうか?
鴛渕さん
家賃に関しては、ダイニングと寝室、キッチントイレバス付きで大体1万5000円くらいで、食費は自炊であればだいたい1万円から。雑費込みで2万円くらい、、、なので基本生活費が3万円〜4万円くらいあれば1ヶ月生活できるような感じですね。

鴛渕 社長について教えてください!

日本語情報バンク編集担当者
気になっていたのですが、鴛渕さんはそもそもなぜインドで働いていらっしゃるんですか?
鴛渕さん
もともと海外で日本食を広めたいと思っていて、リサーチで訪れたインドの可能性に惹かれたのが8年前で、そこから自分で会社を興して日本食のデリバリー事業やマーケティングの仕事をしていました。
日本語情報バンク編集担当者
そうだったんですね!そこからなぜNAVISで働かれることになったんですか?
鴛渕さん
日本は少子高齢社会で、介護業界は慢性的な人手不足です。一方でインド人看護師はたくさんいるけれど、なかなか給料が上がらないということにも問題を感じていました。彼らを日本で活躍できる介護人材として送り出す事できれば収入も増えるし、仕送りで家族も豊かになる。そのサイクルが結果的に、人手不足の日本の社会にとっても良いことだと感じ、NAVISの事業に可能性を見出し、今仕事をしています。
日本語情報バンク編集担当者
たしかに、WIN-WINで社会貢献性も高いですね!
鴛渕さん
そうですね!自分たちが輩出した人材が半年の研修で日本語を身につけ、日本で働き出した彼らの人生がHappyになっている事を目の当たりにしてます。生活が豊かになり、彼らの子供の教育費となる。そして次の世代の人生が変わっていく。インドの未来と日本の未来をつくるwin winの事業だと実感しています。

NAVISで働く魅力や、今後一緒に働きたい方はどんな方ですか?

NAVISで働く魅力について

日本語情報バンク編集担当者
NAVISで日本語教師として、働くことの魅力はどんなところにありますか?
鴛渕さん
基本的にチームで動くのですが、短期間でN3を合格させるためにどうするかをメンバーと話し合って、考えたことを実践したり、経験の豊富な方から教えてもらったり、逆に若い人からは新しい考え方やアイデアを聞いたりすることで日本語教師としての幅が出ることですかね。
日本語情報バンク編集担当者
一般的に日本語教師は個人で動くことが多いので、刺激を与え合えたり、知識や経験を共有できるのは非常に魅力的ですね。ではやりがいはどんなところにありますか?
鴛渕さん
インドの学生は他の国の生徒よりもリアクションが大きいので、講師にとっては授業をやっていても充実感があるようです!反面、賑やかになってしまいがちなクラスをまとめるマネージのスキルが求められるので、それがやりがいに繋がります。またこれからインドの人材を輩出し、日本での活躍を見届けることも強いやりがいになります。

一緒に働きたい方について

日本語情報バンク編集担当者
ありがとうございます。では今後どんな方と一緒に働きたいと思っていますか?
鴛渕さん
まずは日本語教師として日本語教育に貢献し、一緒に会社を大きくしていくんだという気概のある方ですかね!NAVISは事業の拡大の過渡期にあるので、今年よりも来年、来年よりも再来年の景色がどんどんと変わっていくので、その眺めを一緒に追い求められて、楽しめる人と働きたいですね。
日本語情報バンク編集担当者
ではどんな人がNAVISに合っていると思いますか?
鴛渕さん
インドも、また働く環境もどんどん変化していくので、それに適応できる方や、やはり体力が必要なので体力がある方や、意欲がある方があっていると思います!
日本語情報バンク編集担当者
インドという変化があり、チャレンジングな環境を楽しむことができたり、NAVISが目指しているところや、やっていることに共感できる方であれば歓迎ということですね!

関連記事

・インド人看護師に言葉を教え、日本の介護現場に(日経BP Beyond Health)
https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/feature/00025/040200002/?P=1

【インドで日本語教師なら】NAVIS Human Resources Pvt,Ltd.

社名:NAVIS Human Resources Pvt.Ltd
理念:NO BOUNDARIES
設立年月日:2002 年 11 月 6 日
HP:https://www.navis.in/about.html

 

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日本語情報バンク編集担当者
今回取材をいただきました鴛渕さん、またNAVISのご関係者のみなさま、ありがとございました!

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日本語教師キャリア マガジン編集部

運営情報
日本語教師キャリア マガジン編集責任者。これまで1,000名以上の日本語教師との面談実績あり。特に就職や転職の分野に強く、養成講座や検定試験など日本語教育に関わる有益な情報を経験を織り交ぜながら発信中!直近では「日本語教育の質の向上」を目指している。